作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【文献】睡眠不足時のトレーニングは何が有効?

こんにちは。

 

年をとると睡眠不足になりやすいです。

しかし、睡眠不足は筋トレの効率を下げます。

そうした時にどのような運動を行うのが良いでしょうか。

 

●文献

茶色の木製のテーブルに白い本

今回ご紹介するのは「The effect of sleep restriction, with or without high-intensity interval exercise, on myofibrillar protein synthesis in healthy young men(健康な若年男性における高強度インターバル運動の有無にかかわらず睡眠不足が筋原線維タンパク質合成に及ぼす影響)」というもの。

睡眠不足時の筋減少を防ぐトレーニング方法を検討したものになります。

 

文献の本題に入る前に睡眠不足と筋肉量の減少、高強度インターバル運動について確認します。

 

●睡眠不足は筋肉量の減少につながる

Free Baby Girl photo and picture

睡眠不足は人や動物において、筋肉量の減少と関連しているとされてきました。

それは筋原線維タンパク質合成速度(MyoPS)と呼ばれる骨格筋量を調節する上で重要なものが睡眠不足で低下すると言われているからです。

 

この研究でも睡眠時間が8時間の群と、4時間の群を作りました。

その2つの群を比べてみると、筋原線維タンパク質合成速度は睡眠時間が少ない方が有意に低くなりました。

 

この結果から睡眠不足は筋肉量の減少につながることが示唆されています。

 

●high-intensity interval exercise(HIIE)とは

Free Man Woman photo and picture

続いて、高強度インターバルトレーニングについてですが、これは負荷の高い運動と小休憩を繰り返すトレーニング法のことです。

体脂肪減少、持久力アップなどの効果もいわれています。

 

20秒間の運動と10秒間の休憩を8回繰り返すというように短い時間で効果が出やすく、忙しい現代人にもあうとされました。

 

●結果

この研究では8時間睡眠、4時間睡眠、4時間睡眠+HIIEの3群で結果を出し、8時間睡眠と4時間睡眠+HIIEでは筋原線維タンパク質合成速度の数字がほとんど似たような数字にできました。

一方、4時間睡眠では筋原線維タンパク質合成速度が落ちており、HIIEを行う事で、筋肉量の維持ができることが示唆されています。 

 

いかがだったでしょうか?

睡眠不足の時に行いたい運動の1つが高強度インターバルトレーニング

ただし、高齢者に対しては高強度トレーニングは負荷量に注意が必要で疾患によっては行えない方もいます

導入できる方にはうまく負荷量を調整しながら関わっていきましょう。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。