こんにちは。
寝不足が身体に悪いのは周知の事実です。
そんな寝不足とアルツハイマー型認知症の関連を調べたものがありました。
今回はその研究についてご紹介します。
●文献
今回ご紹介するのは「How much sleep keeps cognitive decline at bay?(認知機能の低下を抑える睡眠時間は?)」というもの。
2021年に発表されたものです。
過去の文献では「睡眠時間が長すぎても短すぎても脳を傷つけ、記憶や思考の障害につながる可能性がある」という研究がいくつか散見されました。
そのため、今回の研究でも睡眠時間と認知機能低下への関連を調査しています。
方法は世界中の高齢男女4,400人以上の脳画像、認知機能テストの結果、自己申告による睡眠習慣を調べ、分析しています。
●結果
一晩の睡眠時間が6時間以下は、記憶力を中心とした認知機能の低下とアミロイドβの増加と関連していたとされました。
アミロイドβはアルツハイマー型認知症を引き起こすタンパク質とされており、睡眠時間が短いことは脳に悪影響を与えると言えそうです。
また、9時間以上の睡眠も特に意思決定における認知機能の問題と関連していたとされており、寝すぎるのも考えもののようです。
●他への影響は?
認知機能以外で影響があるとされたのは以下の3つ。
①体格指数(体脂肪の測定値)が高い
②抑うつ症状が多い
③昼寝が多い
睡眠不足、睡眠過多は太り過ぎを誘発し、様々な病気を引き起こすトリガーになるようです。
また、抑うつ傾向も多くなるようで、精神面にも睡眠は影響が出ます。
昼寝も多くなるとされるため、睡魔に襲われ、仕事の効率が落ちるでしょう。
このように睡眠不足、睡眠過多には身体に悪影響を及ぼします。
反対に良いとされる睡眠は7~8時間と研究結果からは言われていました。
皆さんの睡眠時間はどうでしょうか?
メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手は隙があれば睡眠を多くとるそうです。
大谷選手はそういう意味では睡眠過多になるのでしょうが、我々と違うのはメジャーという大舞台で移動やトレーニング、試合で身体を酷使していること。
一概に寝すぎは良くないとは言えなくもないかもしれませんが、自分の生活強度を確認しつつ、睡眠時間を確保することが大事と言えそうですね。
寝不足も寝過ぎもリスクがありました。
自分の身体、大切にしていきましょう。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。