こんにちは。
睡眠不足は健康の天敵。
様々な病気のリスクが高まり、糖尿病もその1つです。
ですが、寝過ぎも糖尿病のリスクを高める1つの因子となることをご存知でしょうか。
●文献
今回の文献は「Both short and long sleep durations are associated with type 2 diabetes, independent from traditional lifestyle risk factors-The Maastricht Study(睡眠時間は短くても長くても2型糖尿病と関連し、従来の生活習慣の危険因子とは無関係である-マーストリヒト研究)」。
2023年に出されたこの研究は糖尿病になる因子として睡眠時間を食事、身体活動、喫煙行動、飲酒といった要因とは別の独立性のあるリスクとしてとらえ、研究しました。
一般的には18~64歳の成人では7~9時間が健康的な睡眠時間とされ、65歳以上では8時間が上限とされているそうです。
この睡眠のデータをもとに2型糖尿病患者の3ヶ月以内の睡眠時間のデータをとり、睡眠時間によりリスクがあるかどうか研究しています。
●結果
喫煙や飲酒といった生活習慣との関連なしに、睡眠時間が5時間と12時間の参加者は2型糖尿病になりやすい傾向が見られました。
12時間睡眠の方はなかなかいないかもしれませんが、5時間睡眠の方は仕事をしている方では一定数いそうな数字です。
ただし、睡眠時間だけで考慮せず、喫煙や飲酒の影響も加味すると睡眠時間が7時間未満でも2型糖尿病になるリスクが高い人も多い状況でした。
一般的な睡眠時間の場合は生活習慣も影響するようです。
●生活習慣と別に睡眠の見直しを
この研究からは生活習慣を見直すだけで糖尿病予防は不十分な可能性があることが示唆されました。
糖尿病予防に食事内容の調整を行うなどは多くの人が行います。
また、喫煙や飲酒といった行動も控える人は多いでしょう。
ですが、睡眠時間も適度に取らなければ、生活習慣をいくら見直しても糖尿病になるリスクを高めてしまいます。
食生活だけでなく、睡眠も糖尿病を予防する因子になります。
利用者さん、患者さんの睡眠状況も確認し、対策していきたいですね。
もちろん、自分の身体も大切。
自分自身が無理をして睡眠時間を削っていないか、生活習慣は良いか、もう一度見直してみるのはいかがですか?
それではまた次回の記事でお会いしましょう。