こんにちは。
作業療法士が働く場は病院や施設、在宅だけでなく、色々な分野に広がっています。
一時は自動車学校で働く作業療法士も話題になりました。
今回は商品販売を手掛ける作業療法士の方を見ていきます。
●野村寿子さん
野村さんは作業療法士歴35年を超える大ベテラン。
今の作業療法士からすると、数少ない昭和の時代に免許を取得された大先輩に当たります。
現在はP.A.S.プラス株式会社というところで、年間300件を超える採型を行い、1万人以上の姿勢に関する相談にのっています。
過去にはBSフジ「一滴の向こう側」というドキュメンタリー番組にも出演されました。
では、野村さんが手がけた代表的なp!ntoシリーズとはどのようなものなのでしょうか。
●p!nto
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p!ntoは「正しい姿勢の習慣」を身に着け、本来あるべき骨の配列や筋肉のバランスを伝え、偏りを減らし負担の強い場所をなくして、最も自然な状態に戻すためのクッションです。
姿勢を整えるためにエスリーム技術という技術を用います。
野村さんが長年の臨床などで培ったポジショニングやシーティングの知識を用いて三次元的に負担を減らす構造がエスリーム技術。
この技術は人の体に
①運動のスタートの位置
②動き出す方向
③戻る方向
④休む場所
を気づかせ、連続した機能的な運動を可能にするそうです。
私たちも臨床でポジショニングやシーティングを行うことは多々あります。
こうした技術は様々な分野で活かせるのかもしれません。
では、p!ntoは他にもどのような種類があるのでしょうか?
●p!ntoの種類
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p!ntoの種類はいくつかあり、まずは子ども用。
子どもは0~12歳までの期間に骨格や内蔵が目まぐるしく成長します。
その間、背筋を伸ばすことを強制せず、姿勢を正しくすることで、背中や腰の痛みや目の疲れ、ストレスの蓄積、集中力の乱れ、猫背などを予防するとされています。
続いて運転用。 コンセプトは「腰だけでなく、首・肩・腕・お尻・足もリラックス」。 長時間の運転をしても疲れにくいように調整されているそうです。
車いす用ももちろんあります。 コンセプトは「いつの間にか緊張がほぐれ、体が軽くて、動きやすい」。 ここには野村さんの臨床経験が存分に活かされています。
いかがだったでしょうか? 私達が普段考えていることを商品に置き換える働き方ですね。 大変なところも多いでしょうが、もしかすると自分の知識や発想を最大限活かせる方もいるかもしれません。 色々な働き方考えていきたいですね。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。 |