こんにちは。
本日は消防団員と消防職員の怪我の違いについて取り上げます。
消火や救急のエキスパートである消防職員と一般市民で初期消火や行方不明者の捜索などの人命救助に当たる消防団。
どちらも怪我がつきものです。
エキスパートと一般市民の団体による活動、両者がどのような怪我が多いのか見ていきます。
●怪我の内訳
まずはH29年の消防職員及び消防団員の公務による死傷者数を見てみましょう。
出典:2.公務による死傷者の状況 | 平成30年版 消防白書 | 総務省消防庁
消防職員、消防団員共に最も負傷者が多いのは演習や訓練ということが分かり、全体の約半分が負傷しています。
特に消防職員は火災やその他災害を上回る10名の死者を出していることが驚きですね。
火災ではほぼ負傷者数が同じです。
しかし、H29年は全国の消防職員約16万5千人に対して消防団員は85万人。
割合にすると消防職員の方が多くの負傷者が出ています。
最前線で危険な仕事をしてくれているので、怪我人が多くなってしまうのも頷けます。
全く異なるのが、救急で消防団員は怪我人がいません。
これは公務として行われていないからですね。
人数で見ると火災より救急の方が怪我人が多いです。
火災より負傷者を出す救急の現場…。
詳しくは分かりませんが、壮絶なのでしょうか?
もしくは火災での人命救助も入っているのかもしれませんね。
●消防団員で特筆すべきことは
「演習・訓練中の怪我が多い」
消防職員では全体の3分の1が演習や訓練で怪我をしています。
しかし、消防団員では約7割。
圧倒的に消防団員では演習や訓練時に怪我が多いんですよね。
もちろん、ここで一番問題となるのは操法大会です。
具体的な訓練内容については言及されていませんでしたが、圧倒的な訓練量及び、早朝からの練習。
仕事をこなしながら行われていた練習では怪我人が続出しました。
詳しくはこちらもご覧ください。
消防職員は実戦での怪我が6割以上を占める一方、消防団員では3割に留まります。
それだけ怪我人を出す操法大会ですが、実践で活きているでしょうか?
過酷なだけの負担の多い訓練になってはいないでしょうか?
操法大会はコロナ過で中止が相次ぎました。
感染者数が落ち着いてくれば再開するのでしょうか?
今の時期にしっかりと見なおしてもらいたいですね!
この記事は3月11日に公開しました。
3月11日は東日本大震災があった日です。
消防職員と消防団員の死者数を見ると
出典:2.公務による死傷者の状況 | 平成30年版 消防白書 | 総務省消防庁
東日本大震災のあった年は多くの方々が亡くなっています。
尊い犠牲を忘れず、有事の際には死者も最小限に留められるように本当に必要な訓練をしていきたいですね。
あの日を忘れません。
ではでは。