作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【感染】マスクの通気性再確認~顕微鏡写真~

こんにちは。

 

以前、マスクの通気性という記事を上げました。

rihaot.hatenablog.com

今回は今月初頭に話題になったマスクの種類別での顕微鏡画像についてです。

マスクの通気性がどうなのかよく分かるとニュースでも取り上げられて話題になりました。

再度、マスクの種類別の効果について見るために取り上げます。

*今回の顕微鏡写真はTwitterRomy(Hiromi Ujiyama)さん【@romyscafe】の画像をから出典させて頂いています。

画像の左下の1目盛りは0.2mmだそうです。

 

●マスクの種類別効果

マスクの種類別効果のおさらいはこちら

 

不織布マスク

吸い込む飛沫量:70%カット

吐き出す飛沫量:80%カット

〇布マスク

吸い込む飛沫量:35~45%カット

吐き出す飛沫量:66~82%カット

○ウレタンマスク

吸い込む飛沫量:30~40%カット

吐き出す飛沫量:50%カット

 

このように不織布マスクが一番効果が高く、ウレタンマスクが一番劣ることが分かります。

これを念頭に置いて見ていきますね。

 

●マスク別顕微鏡写真

さっそく見ていきましょう。

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まずは仕事中の定番、不織布マスクです。

網目状に繊維が張り巡らされており、その穴の大きさは5マイクロメートルの小ささになるようです。

飛沫の大きさが5マイクロメートルと言われているようなので、それより大きい花粉や飛沫を防ぐことができるようです!

反対に人に飛沫を浴びせてしまうことも予防できます。 

 

続いてはガーゼマスク。

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画像

 5枚重ねは各世帯に配られた通称「アベノマスク」らしいです。

見て分かるように繊維が不織布マスクと比べて荒いです。

飛沫予防まではできないことが分かります。

 

 最後にウレタンマスク

画像

 荒いですね。

よく見かけるウレタンマスクですが、不織布マスクと比べて効果が薄いと言われることが写真からも見て取れます。

 

ちなみにウイルスや細菌は不織布マスクの網目より小さい1マイクロメートルや0.1マイクロメートルと言われています。

「じゃあ、どのマスクでも防げないのでは?」と思ってしまいますが、不織布マスクは静電気でウイルスを通しにくくしているようです。

繊維の大きさや特殊な加工といった点から言っても、ウイルス対策には不織布マスクが効果があると言えます。

  

感染対策にはN95マスクもありますが、経験上あくまで医療機関用で普段使いには向かないと思います。 

rihaot.hatenablog.com

 

 

いかがだったでしょうか?

私は普段、ウレタンマスクをつけることも多いのですが、この写真を見た後だと、不織布マスク中心に切り替えようかなと感じました。

 

そして、驚くべきはこれが小学生の自由研究だという事です。

素晴らしい着眼点ですよね。

小学生の発想を我々も見習わないといけません。

 

皆さんも写真も見ながら、自分はどうやって自分の身を守っていくのか、改めて考えてみてください!

 

ではでは。

【感染】ついに歌レクリエーションでクラスター発生

こんにちは。

 

 

クラスターの詳細

クラスターが発生したのは静岡県静岡市駿河区サービス付き高齢者向け住宅です。

入居者4名と職員3名が陽性となったようです。

利用者を対象にしたレクリエーションで歌を歌うなどしており、感染の一因となった可能性が示唆されています。

 

職員は歌を歌う際にマスクを着けていましたが、利用者は認知症があり、マスクをしていない人もいたそうです。

「していないのが悪いじゃないか!」と言われる人もいるかもしれませんが。実際に医療や介護現場に行くと難しい問題だと感じます。

認知症のある方にずっとマスクをつけてもらうことは難しいこともあります。

息苦しいからといって顎マスクや外してしまうことも少なくありません。

 

街中でも鼻が出るなどちゃんとマスクできていない方をみかけますよね?

マスクの必要性を理解できている方でもちゃんとできていない場合があるのに、必要性を忘れてしまったり、注意が落ちている方にちゃんとマスクをしてもらうことは更に困難です。

 

ただ、今回のケースでは職員側にも一定の落ち度があったとも言えます。

外してしまうなら何度もかけ直すなどの配慮も必要ですし、マスク装着が困難であれば、レクリエーションの見直しなどの対策も必要だったと思います。

過程はどうあれ、自分たちや利用者さんの命を脅かすかもしれないことが起こってしまったわけですから。

 

ちなみにワクチンは7名のうち4名が2回接種、1名が1回接種だったようですね。

 

 

クラスターを出さないために

ではどうすればいいのか。

 

まず基本となるのがマスクです。 

マスク着用が困難というのも分かりますが、マスクは一定の効果があります。

マスクの通気性についてはこちら

rihaot.hatenablog.com

 

ただし、今回のケースも含めマスクは難しいというケースも多々あります。

そんな時に感染リスクを下げてくれるのがこちら

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こちらは患者や利用者がマスクを使用している場合やそうでない場合にこちらの装備によっての曝露のリスクを表した表です。

この表からはマスクをつけられない場合でも、こちらがゴーグル、手袋、ガウンを使用すれば、曝露リスクが軽減できることが分かります。

患者さんや利用者さんがマスクをつけられない場合はこちらの装備をしっかり充実させることも良いです。

 

 

あとは対面でせず、横並びで行うなどの方法も有効です。

 

新型コロナウイルスは変異株が流行し、老若男女全ての人の命を脅かす危険な疾患となっています。

対策を怠らず、みんなの命を守っていきましょう!

 

ではでは。

【リハビリ】パラリンピック、最初に行われていた競技は?

こんにちは。

 

まもなくパラリンピックが開幕します。

戦後のリハビリの一環として始まったことは有名ですが、初期のころにどのようなことをしていたかご存じでしょうか?

今回はパラリンピック創設期の競技について取り上げます。

 

パラリンピックとは

パラリンピック - Wikipedia

出典:パラリンピック - Wikipedia

パラリンピックとは身体障害者(肢体不自由、脳性麻痺、知的障害、視覚障害)を対象とした国際的なスポーツの祭典です。

歴史は半世紀以上にものぼり、起源とされるのはイギリスの病院で1948年に行われたスポーツ大会です。

この時は戦争で傷ついた人たちのリハビリテーションとして開催されました。

戦時中に負傷した兵士たちを対象としたのは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

 

最初は主に脊髄損傷者を対象として行われたようです。

 

その後、このような競技大会を重ねながら、1960年にローマで行われた大会が第1回パラリンピックとされています。

1976年からは冬季オリンピックも開催され、世界的な大会となっていきました。

 

パラリンピックってどんな意味

なんとなく使っているパラリンピックですが、 「parallel(平行、並列)」とオリンピックを組み合わせた言葉です。

もう一つのオリンピック」というような意味合いですね。

 

ですが、実は最初の時期は意味が違いました。

先に書いたように主に脊髄損傷者を対象とした大会だったので、対麻痺(両脚の麻痺)を意味するparaplegiaが当てられていました

最初は「対麻痺の方のオリンピック」だったのが、視覚障害者など様々な方も参加するようになったため、現在のparallelに変更されたということですね。

 

●第1回競技

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では、1960年の第1回大会はどんな競技があったのかというと

・アーチェリー

車いすフェンシング

車いすバスケット

・水泳

・卓球

・ダーチェリー(アーチェリーのターゲットの代わりにダーツを使用)

スヌーカー(ビリヤードの一形態)

・陸上

 

これら8つが行われました。

どうでしょうか?

最初はどれも車いすで行えそうな競技ですよね。

 

現在は競技も増え、様々な形式も増えました。

例えばアーチェリーでは、腕が欠損している方の競技もあります

腕の代わりに脚で弓を引きます。

 

このように脊髄損傷者を対象としていたパラリンピックは様々な障害を持った方々の大会となっています。

普段リハビリで接する方とも色々な話をしながら、リハビリをしてみたいですね。

パラリンピックの意味などもぜひ、話のタネとして使ってみてください!

 

ではでは。

【お金】火災保険どんどん高くなるかも~みんなが注意していきたいこと~

こんにちは。

 

線状降水帯により、各地で被害が起きています。

近年、自然災害が頻発していますが、その中で大変なことになっているのが、火災保険です。

今回は火災保険の今後について取り上げます。

 

 

●火災保険とは

火災保険は家(戸建て、アパート)や家財を災害から守る保険です。

「火災」という名前ですが、保険内容によって、水害、落雷、風災、雪災、水漏れ、盗難など様々な災害を保証してくれます。

家災」に対して保証をしてくれるイメージですね。

 

地震による災害も火災保険とセットで入ることができます。

 

●火災保険の現状

出典:https://finance.recruit.co.jp/article/n014/

火災保険の支払い件数や支払額は2018年に大きく伸びました。

台風や豪雨といったことが多く発生したからです。

 

ここ数年、豪雨などの被害が大きく、別の企業が試算した数字では2018年度が1兆5000億円強、2019年度も約1兆720億円という凄まじい数字がありました。

1兆越えですから、すごい金額ですよね。

2020年は2500億円強と年により、大きな差があるようです。

 

●火災保険の今後

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年により、被害の程度は変わりますが、今年を見ていても豪雨による被害は後を絶ちません。
土砂崩れや街が水没している映像を何度も見かけた方も少なくないと思います。

 

こうした情勢の中、保険会社は保険料の値上げに踏み切ろうとしています。

今までの金額ではまかないきれないレベルで災害が起こってしまっているということですね。

災害が多発している日本では、今後もこの流れは止まらないと言われています。

 

2021年6月16日には損害保険各社でつくる団体、損害保険料算出機構からある発表がなされました。

それは火災保険の保険料の目安となる参考純率を全国平均で10.9%引き上げるというものです。

ちなみに2018年は5.5%、2019年は4.9%だったことから考えると、今回は大幅な引き上げ幅であり、今までで最高だった8.7%を超えて、過去最大の上り幅となります。

 

地方によって値上げ額には差があり、36%も上がったところもあれば、10%引き下げられたところもあります。

災害が起こりやすい地域で差は生まれるかもしれませんが、全国的には引き上げの流れがきています。

 

また、保険期間の短縮もおこっており、長期契約が10年から5年に見直されてきています。

長期であれば、金額が固定され、値上げの影響もなかったのですが、災害の事情に合わせて短縮されます。

割引率も下がるので、新築購入時に一気に10年のものに入って年あたりの保険料をおさえることもしにくくなりました。

 

●私たちが考えるのは

1つは相見積もりです。

 必要なところに必要な分だけ保険がかけられるように様々な会社を比較することが大事です。

今は価格ドットコムなどで条件を設定すれば、オススメ5社の見積もりが届きます。

私も利用しましたが、入りとして使用するのは便利かなと思います。

 

 また、もう1つは収入を伸ばすことも大事です。

火災保険が上がるなら、その分収入も伸ばせれば、相殺できます。

 

会社で頑張ることも大事ですが、転職や副業も大事ですね。

 

rihaot.hatenablog.com

 

rihaot.hatenablog.com

 

 

火災保険は戸建て、アパート関係なく、加入することが多いです。

必要なものにかけるお金はかけつつ、最低限の掛け金で最低限度の保証がされるようにうまく調整していきたいですね。

 

ではでは。

【消防団】水害時の対策も必要

こんにちは。

 

先日からの線状降水帯による豪雨により、各地で被害が出ております。

その中で消防団として活動されている方たちもSNSやニュースで拝見しました。

今回の豪雨での活動を確認しながら、訓練のあり方について考えます。 

 

●今回の豪雨被害後の活動

画像

出典:青森県 風間浦村 (@kazamauramura) | Twitter

こちらは青森県にある風間浦村ツイッターから引用した写真です。

土砂の中を地域住民や消防団など様々な方々が復旧作業にあたっています。

大変な中、皆さんが力を合わせられているのが伝わってきます。

 

他の地域でも消防団水門の解放に向かったところもあるようです。

また、土嚢積みを行い、川が氾濫して地域が被害を受けないように活動したところもあるようです。

大変な状況の中、活動した団は多くありました。

このような有事の際には必要な訓練はなんでしょうか?

 

●必要な訓練

水害訓練

この訓練は昨今の状勢を見ていると必須な印象を受けます。

もちろん、自分の地区は土砂崩れの危険性も高くないし、氾濫の恐れも少ないという団はあると思います。

ですが、今日本では想定外の災害が頻発しているのも事実です。

 

水害が発生した地域では避難誘導やボートを使っての避難訓練が必須と思われます。

いざという時にボートの場所が分からない、使い方が分からない、ライフジャケットの着せ方が分からないでは活動になりません。

 

水害が発生していない地域でも訓練は必須です。

例えば、水位が増した時に土嚢を作って持っていくとします。

土嚢の袋、スコップはありますか?

どこで土を詰めるかわかりますか?

どこに持っていけば一番氾濫を防ぐのに有効ですか?

 

これらが分かる団はいいと思います。

ですが、分からない団もあるのではないでしょうか?

私も自分の地域ですら分からないこともあります。

 

●訓練に取り入れるには

訓練時間の捻出

これが必須です。

ですが、本業もある中、時間を割くことは容易ではありません。

 

やはり、見直すべきは操法大会

操法大会の廃止もしくは見直しが必須だと思われます。

 

過去にもいくつか取り上げました。

 

rihaot.hatenablog.com

 

 

rihaot.hatenablog.com

 

この操法大会の練習は長期間の拘束になります。

この時間に加えて、新しい訓練となると自分の時間を更に犠牲にしないといけません。

 

ポンプの操作方法は必要です。

連結の練習も必要です。

ですが、整列の練習は不要です。

火事や災害の現場で、足並みを揃えて数歩行進する場面はありません

 

こうしたことに無駄に割かれている時間を有用な訓練にあてるべきです。

 

今、コロナウイルス流行にて活動が制限され、団員活動を見直すには絶好の機会です。

昨今の情勢を含め、実践的な消防団に変わってほしい

全国の団員の声が届きますように。

 

ではでは。

 

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