こんにちは。
皆さんはどこで仕事につかれているでしょうか?
都道府県はバラバラでも、この記事を読んでいる方は日本で仕事している方がほとんどだと思います。
今回は外国に目を向けてリハビリの話をしていきたいと思います。
●フランスのリハビリ
フランスのリハビリは「在宅入院」という制度と密に関わっています。
日本の転院などをせず、どれくらい病院に入院したかという在院日数は1988年が31.8日、2010年が18.8日となっています。
日本でもかなり短くなってきていますが、フランスでは1988年で10.8日、2010年で7.3日とかなり短くなっています。
股関節の手術では1週間で退院することもあるようで、日本と比べると早くなっていました。
そこで注目したいのが「在宅入院」です。
●在宅入院
在宅入院とは在宅医療と訪問看護をあわせたもので「Hospitalisation a Domicile(HAD)」と呼んでいます。
これは在宅にいながら24時間病院に入院しているのと同じ治療や看護ケアが家で受けられるもの。
すぐに対応するためにHADの事業所は病院のナースステーション同様、消毒された治療材料や薬剤、注射薬、さまざまな処置に必要な道具がそろっています。
ここが日本と大きく異なり、HADの期間が平均して約13日ありました。
つまり、病院の入院期間と在宅での入院期間を合わせると約20日ということになり、日本の入院期間とほぼ同じになってきます。
●セラピストに開業権も!?
フランスではセラピストに開業権があります。
日本では自費リハビリや訪問看護ステーションでない限り、セラピストが開業することは難しいですが、フランスではあるようです。
開業できることも在宅でリハビリを行うことが増えている一因になっているのかもしれません。
このような制度の結果、日本が訪問リハビリ部門で働く理学療法士の割合が10%に満たないのに対し、フランスでは80%もの理学療法士が在宅部門で働いています。
驚異的な数字の違いですね。
言語聴覚士も同じような割合で在宅部門が多いそうです。
一方で作業療法士は在宅部門はわずか6%しか在宅部門はいません。これは保険適応の範囲が狭いからだそうです。
作業療法は理学療法や言語療法と比べ、内容が分かりにくい分、中々適応にならないのかもしれません。
人数としても数年前は理学療法士75000人、言語聴覚士21000人規模だった時に作業療法士は8000人程度しかいなかったそうなので、人数の少なさも影響しているかもしれません。
日本は在宅に関しては訪問看護ステーションの締め付けが厳しくなっており、むしろ療法士が働きにくい方向へ向かっているかもしれません。
いかがだったでしょうか?
日本と外国のリハビリ制度は大きく異なることがあります。
同じような医療体制は難しいとしても、在宅で働きやすい、または開業できて自分で働いていける道が少しでも拡充されていくことを願います。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。。