こんにちは。
作業療法などリハビリ場面で行う調理訓練。
脳梗塞後の方には細心の注意が必要です。
そこで役に立つかもしれないのが防刃手袋。
今回はなぜ役立つのか取り上げます。
●調理訓練で気をつけること
脳梗塞後に服薬する薬は主に2つ。
①抗血小板剤:血小板が固まらないようにする薬
②抗凝固薬:血の塊(凝固)を防止するタイプの薬
①はバイアスピリンなどでよく聞くことがあり、②はワーファリンやプラザキサといった薬で耳にすることがあるかも知れません。
どちらの薬も脳梗塞の再発予防として用いられるもので、副作用として血が止まりづらくなるというものがあります。
皮下出血ができやすくなったり、鼻血や切り傷の血が止まりにくくなるなどが見られます。
ただし、血が止まらないわけではなく、止まるまでの時間が延びるという状態です。
重篤な副作用として消化管で起こる出血がありますが、切り傷で出血しすぎて救急車というケースはよほどの場所を切らない限り稀。
しかし、日常生活では出血が延長すると時間も取られるため、不自由さはありました。
そこで今回の対刃手袋が役立つかもしれません。
●対刃手袋
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防刃手袋とはその名の通り、刃物に強い手袋。
商品紹介では「キッチン、セキュリティ、アウトドア、園芸、段ボールの解体、運転、大工、炊事、草切り、 DIY、廃棄処理、実験、地震救援防災など幅広くご使用いただける作業用軍手」となっています。
使用範囲は幅広いようで、脳梗塞後に自宅のDIYをするような方にも適応はあるかもしれません。
ただ、料理をするのにこれは物々しいという方もいると思います。
そこでフィンガーガードのようなものもありました。
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一部の指以外は守れませんが、使用することで日常の怪我を減らせるかもしれません。
●高次脳機能障害がある方にも良い
指先を切ってしまう可能性がある方として麻痺側の認識が悪い、注意機能全般が落ちているというケースも少なくありません。
皆さんもハラハラしながら調理訓練を行った経験はあるのではないでしょうか?
麻痺や感覚障害だけでなく、高次脳機能障害のある方への使用も考えてみるのもいいかもしれません。
いかがだったでしょうか?
怪我をするリスクを下げられる防刃手袋はリハビリ場面だけでなく、日常場面でも使えるかもしれません。
インシデント、アクシデントを回避できるように道具をうまく使いましょう。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。