こんにちは。
消防団の皆さんは現在、火災予防運動の真っ最中かと思います。
昼夜活動され、疲労困憊の団員もいるかもしれません。
毎年行う火災予防運動ですが、その由来はご存じでしょうか?
●火災予防運動
火災予防運動とは11月と3月に約一週間、防火パトロールなどを行い、火災予防を啓発する活動。
昼夜問わず、消防署や消防団の車が赤色灯を回す、アナウンスをするなどしながら運転しているのを見たことがある方もいるかもしれません。
現在も多くの消防団がこの期間に自分の地域を巡回し、啓発活動に努めています。
この運動の世界的なきっかけはアメリカのシカゴ大火。
1871年に起きたこの火災では異常乾燥、強風のほか、消防機関の連絡ミスなどが重なり、死者250人以上、17,400以上の建造物が全焼するという甚大な被害をもたらしました。
この出来事から火災予防の必要性を一般に認識させようと予防運動が始められました。
日本での主なきっかけは「北丹後地震」。
1927年に京都で起こったこの地震では死者・行方不明者2,912人という大規模災害を引き起こしました。
この地震を契機に京都、大阪、兵庫、奈良、滋賀で行われていた防災活動が今の火災予防運動の前身と言われています。
第二次世界大戦中に一旦終了した活動でしたが、戦後1949年から「大火撲滅運動」として再開されます。
1951年にはを3月1日から7日と11月26日から一週間火災予防運動が展開され、1989年に11月は11月9日からと変更されました。
では、なぜ11月と3月のこの期間に行われるようになったのでしょうか?
●11月の理由
11月は11月9日から。
これは「119番」に関連してとなっています。
消防への緊急通報は119番でかけます。
元々、11月だった活動を消防の電話番号にちなんで日付を決めていったようです。
●3月の理由
3月が1日から7日までなのは、3月7日が「消防記念日」だから。
3月7日は1948年に消防組織法が施行された日です。
この日を日本の消防に関する理解と認識を深めるために制定された記念日と1950年に定めたことで消防記念日は誕生しました。
消防記念日には消防庁において式典が開催されるとともに、消防活動に貢献のあった者に対して感謝状の贈呈等が行われています。
この消防記念日に火災予防運動最終日を持ってくるように日付が決められたようです。
いかがだったでしょうか?
豆知識として頭に入れつつ、気を付けて火災予防運動を行ってください。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。