こんにちは。
仕事をしているとメモを取ることがあり、その中には患者さんの個人情報を含むものも時にはあります。
もしそのメモをどこかに落としたらどうなるのか。
今回はその話から個人情報の書かれたメモの重要性を考えてみます。
●問題となったところは?
今回、大分県にある国東市民病院の作業療法士が起こしたメモ紛失が大問題になりました。
2022年10月にリハビリを担当した入院患者10人の個人情報を記入したメモ帳を紛失していたことを30代の作業療法士が気づき、病院へ報告。
捜索しましたが、見つけることができず、病院は該当する入院患者に直接謝罪するとともに、すでに退院している人にはおわびと説明のための文書を郵送したそうです。
このメモ帳には患者の名前や年齢だけでなく、保険証の情報などカルテの入力に必要な情報を書き留めていたそうで、それが問題をより大きくしました。
病院側は「患者さんとご家族にはご迷惑をおかけして申し訳なく思います。重大な問題と受け止めており、再発防止に努めてまいります」とコメントを残しています。
では、個人情報を漏らしてしまうとどのようになるのでしょうか?
●個人情報保護法
個人情報に関する法律は皆さんご存じの個人情報保護法。
2005年、IT技術の進歩によりプライバシー侵害のリスクが生じたことから施行された個人情報保護法は2015年に一部改正され、その後も3年ごとに改正されています。
この法律では
・漏えいなどの報告、本人通知の義務化
・外国の第三者への提供
・不正利用の禁止
・個人情報の利用の停止、消去等の請求
などが厳格に決められています。
では、破るとどうなるのでしょうか?
●罰則は?対策は?
罰則は法律が施行されたときより強化され、2022年12月現在、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となりました。
これからもIT技術は進歩していきますし、個人情報取り扱いについて更に厳しい罰則がもうけられるかもしれません。
では、対策ですが、一番は「持ち歩かない」ことです。
携帯するとどうしてもミスは起こります。
自分でそうしたミスをしないためにも持ち歩かないことが重要です。
ですが、仕事柄携帯しないと不便な場合もあり、この病院も保険証の情報がないとカルテ入力ができない不便さがありました。
そのため、ハード面の整備も必要です。
今の時代、逐一、保険証の情報を入力しなくてもカルテ入力できるシステムはあります。
新しいものを入れてもらう様に働きかけることによってこうした重大なミスを防げるかもしれません。
いかがだったでしょうか?
個人情報は重要な機密情報でなにか問題が起こると大問題へと発展します。
そうならないように日頃から漏れないよう最新の注意を払いたいですね。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。