作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【リハビリ】新しい歩行解析ツール提供開始

こんにちは。

 
歩行解析ツールには様々なものがあります。
今回ITの進歩で新しい歩行解析ツールがまた登場してきたようです。
それはどんなものなのか、導入しやすいのか見ていきます。
 

●歩行解析ツールCare Wiz

 

出典:https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP635230_X20C22A6000000/

今回ご紹介するのは「CareWiz トルト」。

株式会社エクサウィザーズという会社が始めたサービスです。

 

公式には「日常的に動画を撮ることで、利用者の変化を見える化し、利用者や家族の満足度向上に、また、スタッフ間で動画を通した意思疎通を図ることで情報連携の円滑化が実現」と書かれています。

 

具体的には5メートル歩行の動画を撮影し、速度、ふらつき、リズム、左右差の4項目を図に表してくれます。

解析時間はたった2分。

 

PDFなどでも保存できるようです。

 

●活用法

活用方法として言われているのが、地域連携での使用。
在宅に帰るときに「歩行」は重要なテーマです。
福祉用具の選定やサービスの検討などが歩行状態によって変わることも少なくありません。
 
そんな歩行について客観的に状態を可視化することで現在、利用者にとってなにが不足していてなにが重要なのかが分かります。
それに応じて福祉用具を導入したり、デイや訪問などサービスを決めていける事例もあるようです。
 
また、デイサービスの中では多職種連携のための見えるツールとして利用することもあり、利用者さんの転倒リスクを把握するためにも用いられているようですね。
 
神奈川県藤沢市では市が導入を決めたという事で市内のサービス事業者の共通言語として使われてくるのかもしれません。
 

●今後

現在、多くのケアマネジャーが、自分が担当する利用者で歩行分析を希望しているというデータがあります。
実際現場で働く療法士も歩行について聞かれることは多くないでしょうか?
転倒があったから、転倒が不安だからリハビリに来てほしいという依頼も少なくありません。
 
簡便にできる歩行分析ツールは今後、ますます普及してくる可能性があります。
リハビリ専門職としてはこうした分析ツールに仕事がとって変わられないように動作分析をする力をつけていかないといけません。
 
また、なぜふらつくのか、リズムが悪いのかは機械では詳細を分析してくれないです。
こうしたAIツールを用いていくのであれば、我々は原因を考え、介入し、数字として結果を出していけるようにしていかないといけませんね。
 
いかがでしたか?
新しいツール登場で更に質の高い臨床が展開できたり、利用者さんのリハビリの幅が広がるかもしれません。
いいものを色々と使いながら、よりよいものを提供していきたいですね。
 
それではまた次回の記事でお会いしましょう。