こんにちは。
先日池袋暴走死傷事故の第5回公判が行われました。前回の第4回に続いてその内容を見ていきます。
今回は警視庁交通捜査課の検察官の方が証人として話されました。この方は20年以上に渡って自動車の解析装置に携わっている方だそうです。
この方によるとブレーキを踏んだ痕跡はなく、アクセル全開だったというものでした。
第4回の時にも書きましたが、最初の接触からどんどん加速していますし、今まで同様の判断ですよね。
また、今回は払拭痕というものが示されました。これはどういうものかというと、通常
ペダル全体には埃が溜まっているそうです。しかし、焦ってペダルを踏みこんだり、バタつかせたりするとすると一部埃がぬぐい取られることがあるそうで、今回のペダルにはその痕跡があったそうです。踏み間違いのみで起こるものではないようなので、確実な証拠とは言えませんが、踏み間違えを起こした確率は上がったのではないでしょうか。
更に、加害者側が言っている電気系統の不具合ですが、まず電気系統含めた機械類の不具合は見つかっていません。そして、この車には二重の安全装置として前輪に油圧ブレーキが搭載されていたそうです。
つまりブレーキを踏んでいたのに暴走するには電気制御系ブレーキの破損、油圧ブレーキの破損、謎の加速といった条件が重ならないと起こらないんですよね。
車には詳しくないので二重のブレーキの破損がどのような確率で起こるのかは分かりません。ですが、これらの条件が重なるなんていうことはありえるのでしょうか?
この主張が通れば言ったもん勝ちになりかねませんね。
それと弁護人はこれらの証拠に対して日時が不正確だということや、払拭痕は100%踏み間違えの時のみに起こるわけではないというような弁護を行っています。
被害者側は物的証拠を集めているのに対して加害者側はそれが違うというような弁護をしているだけです。弁護人からは被告が主張する車の不具合という物的な証拠がないんですよね。
現時点の状態で被告人の主張が通れば、裁判における物的証拠は何の意味もないようなものです。本当にこのまま車の不具合を主張し続けるのでしょうか?次回公判でも注目して見ていきたいと思います。
公判後には遺族の方々の会見がありました。
亡くなられた女性のお父さん(上原さん)は「娘と孫はどうなっても帰っては来ません。娘はとても優しい子で、人を責めたりするような子ではありませんでした。もちろん悔しかっただろう、悲しかっただろうと思います。愛する者と別れる辛さはあったと思います。でも娘はあまり言わないでね。人は間違えるんだからと言ってくれていると思います。だから早く罪を認めて、罪を償ってほしいと思います。」と目を潤ませながら語られていました。飯塚被告に対して「相変わらずの態度で本当に悔しい。早く反省していただきたい」と述べられていました。
その後、女性のご主人の松永さんは「妻がそんなに責めないで上げてと言っているような気がするなんてお義父さんに言わせているということを分かってください」と続けました。
飯塚被告とその弁護人には届くのでしょうか?届いてほしいですけどね…。
詳細を確認したい方はYoutubeなど動画サイトで一度見てみてください。
公判が行われた2月1日は節分前日です。事故がなければ、家族みんなで楽しい節分だったと思います。1月11日で娘さん誕生から5年だったそうです。5歳であれば元気に豆まきもされたんでしょうね。また、事故が起きてしまった場合でも被告人の態度によってはまた違う節分を迎えられたかもしれません。
私自身は豆まきや恵方巻を食べることを妻と娘と行いました。何気ない家族の時間って本当に宝物ですね。
ご遺族の会見が被告人に届くよう願っています。裁判についても厳格に裁いて頂きたいと思います。
明日も私はハンドルを握ります。加害者にならないように私自身も気を付けていきます。
ではでは。