作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【リハビリ】将来性はある?2040年での2つの見方

こんにちは。

 

皆さんはリハビリ業界の未来をどう感じていますか?

不安な人は多いと思います。

今回はそんなリハビリ業界の未来についての2つの見方を取り上げます。

 

ダイヤモンド社(2018年)

 

出典:https://dw.diamond.ne.jp/articles/-/23499

ダイヤモンド社は雑誌・書籍などの発行・販売を主軸に行う企業です。

2018年、そんなダイヤモンド社が医療従事者の2040年の需要予想ランキングをあげました。

看護師は今も今後も安定した職業として認知されており、2040年に需要が高まるとしたランキングに疑問を持つ人は少ないでしょう。

 

一方で、理学療法士作業療法士言語聴覚士が2~4位にあげられています。

この結果について、ダイヤモンド社は「理学療法士などリハビリ系の医療職は、現時点では決してコストパフォーマンスの良い職種ではないが、将来性はあるといえる」としていました。

 

需要が増える理由として「対象となる患者人口の増加」、「医療制度の変化による役割の拡大」、「技術進化に伴う役割の拡大」などがあげられています。

医療制度も、自宅で健康に過ごし、医療費の抑制が期待出来るリハビリテーションインセンティブをつけるようになっていくという分析もあり、リハビリの分野は拡大していくのではないかという見方があるようでした。

 

ただし、コスパについては国家試験が通りやすい反面、給与は安いと指摘され、5段階中2と悪い状態になっているのには注意が必要です。

 

一方で、これから需要は縮小してくるという見方もありました。

 

厚生労働省(2019年)

「絶対ダメ」の写真[モデル:大川竜弥]

2019年に厚労省は「推計によると、PT・OT の供給数は現時点ですでに需要数を上回っていて、2040年ごろの供給数は需要数の約1.5倍となる見通し」という見解を出しました。

このままPT、OTが増えれば2040年時点でPT・OTの総数は47万人にのぼると言われています。

 

一方で、必要な人数を試算すると約31万人となり、約3分の1の人数が供給過多であふれてくるようです。

これはかなりの数ですよね。

 

厚労省は「将来の需給バランスを見据えると、学校養成施設に対する養成の質の評価や適切な指導を行うことを通じて、計画的な人員養成を行うことが必要」とこの時点で発表しています。

この試算が正しいならば、このまま国家試験で多くの療法士を誕生させることは将来、多くの食いぶちに困る人間を出すことになりそうです。

 

いかがだったでしょうか?

未来に対する見方は決して甘くありません。

自己研鑽するのか、新しくなにかを立ち上げるのか、違う業界に転職するのか、考えて行動していきましょう。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。