作業療法つぶやきブログ

作業療法つぶやきブログ

現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【リハビリ】PT・OTの充実は医療費抑制に繋がる?

こんにちは。

 

皆さんの地域ではリハビリが満足に行き届いるでしょうか?

リハビリが充実していることがどのように医療費に影響してくるのか研究されたデータがあります。

リハビリが多いとどうなってくるのでしょうか?

 

●老人医療費とは

海に面したベンチに座る男女

まず、本題に入る前に老人医療費についてです。

老人医療費とは65歳以上の高齢者にかかる医療費を指します。

 

現在、日本は少子高齢化により、老人医療費や若者にかかってくる老人医療費は増加傾向。

老人医療費の抑制は現在から未来にかけて取り組まれるべき課題の一つです。

 

では、リハビリが充足するとどう影響がでるのでしょうか?

 

●リハビリが充足すれば

Free photos of Baby

とある研究結果ではPT・OTなどリハビリ職が充足していると老人医療費が下がるといわれています。

 

この研究では平成17年のPT・OT協会会員数と老人医療費をベースに研究されており、リハビリ職の充足率については「各都道府県人口10万人当たりのPT・OT数」で計算しています。

 

結果はリハビリ職の充足率と老人医療費に正の相関を認め、充足率が高いところは老人医療費の支出が抑制されたとなりました。

平均寿命などより詳しい情報については、リハビリ職の充足率と区別して検討することはできていません。

 

都道府県別の傾向は?

理学療法士は本当にオワコンなのか?これからの展望と解決策を解説 | 理学療法士の転職ならNICOJOB

出典:https://nicofammoney.com/yabaipt/

PT・OTの人口10万人当たりの人数は西日本に多い傾向があります

2021年のデータでは北陸も多いのですが、特に中国地方や九州地方が特に人口10万人当たりに対してリハビリ職が多いです。

 

地域性については養成校の数も言われていますが、都会に養成校が多いにも関わらず、地方の方が充足率が高いということも起こっているようですね。

ただし、10万人当たりの人数なので、都会は人口が多いため、充足率が下がっただけかもしれません。

 

ちなみに北海道、東北地方、北陸地方は人口10万人当たりの作業療法士の割合が多く、反対に東海地方、関西地方は人口10万人当たりの理学療法士の割合が多いです。

一般的には理学療法士の方が人数が多いので、割合が多そうですが、地域で特色が出てくるようですね。

 

これらを細かく地域別に研究していけば、更にリハビリがどう老人医療費抑制に繋がるのか分かりやすくなるかもしれません。

 

いかがだったでしょうか?

この研究では具体的な数字は分かりませんでしたが、リハビリ職が充足されいれば、老人医療費が抑制されやすいということが分かりました。

現実にはしっかりとリハビリが提供できているのか、患者さんや利用者さんのモチベーションはどうなのか、社会参加のしやすさなど様々な要因があると思いますが、こうした研究からリハビリの重要性を発信していくことは大切です。

リハビリは有益なものとしてしっかりとしたものを作り上げていきたいですね。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。