作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【消防団】女性消防団員や学生消防団員は増やすべきか?

こんにちは。

 

昨今取り上げられる消防団の団員数減少問題。

実際に自分の周りでも定数化の見直しで団員数が減っているという方も少なくないかもしれません。

そんな中、注目されているのが、女性消防団員や学生消防団員。

果たして根本的な解決になるのでしょうか?

 

●団員数の減少

全国的に団員数減少が叫ばれていますが、具体的な数字が出たのは2021年、福島県消防団員。

2020年度の福島県は32516人の団員が所属していますが、前年と比べて548人減少しました。

この時の条例では36282人を定数としているそうですが、充足率は88.4%に留まっており、県全体で前年より1.1%の低下となっているそうです。

 

原発事故で避難区域に設定された区域では充足率が52%しかないところもあるようで、深刻な人手不足に陥っています。

 

そんな中、団の人数を増やすために学生や女性に注目が集まってきました。

 

機能別消防団員機能別消防分団

 

機能別消防団員とは「仕事や学業などで全ての活動に参加することが難しい人が所属する組織」。

火災予防・広報団員とOB団員があります。

 

消防庁によると火災予防・広報団員は「予防団員として、住宅防火訪問・高齢者訪問や救命救助講習の実施を中心に活動したり、広報団員として、音楽隊などに入り、消防の諸行事や市主催のイベント等で消防団をPRする活動を行っています。」と明記されていました。

式典で演奏している方々もここの所属になるようです。

 

もう1つの機能別消防分団は「災害時や特定の活動に参加できる人が所属する分団」。

消防庁ではバイク隊、水上バイク隊、女性消防分団、大規模災害のみ活動する分団に分けられます。

例えば、女性消防分団は「女性のみで結成され、主に防火広報活動で活躍しています。女性ならではのきめ細やかな対応で、活動の幅がますます広がっています」とされました。

 

尚、女性消防分団による操法大会もありますが、通常の圧と異なるホースで行われることもあります。

火災現場で用いられるホースでないことも多く、競技としての大会に女性も巻き込まれています

 

男性と同じく操法大会などで、実践的でない訓練や大会に巻き込まれ、苦労されている女性も一定数いるでしょう。

 

では、なんでも人数を増やすのはいいことなのでしょうか?

 

●必要な団員数は定数化で見直せる

消防団でなく、看護師で考えてみます。

看護師はよく足りないとニュースで言われます。

 

看護師は看護師1人当たり、何人の患者さんを担当するかという基準があります。

もし看護師1人あたり、患者さんを10人まで対応すると決めた場合、患者さんが100人いれば看護師は10人必要になります。

もし、基準となる人数が看護師1人あたり、患者さんを20人まで対応するとなれば、患者さんが100人いれ必要な看護師は5人で済みます。

 

一看護師の担当する患者数が適性かどうかは別にして条例や法律でいくらでも適正人数は変えることができます

消防団の充足率が足りないという事ですが、その人数はいつ決まったものなのでしょうか?

 

現在は消防署が各所に設けられ、人数も昔より増えました。

一方、自営業は減り、火災に迅速に対応できる消防団員は減りました。

 

減ったとはいえ、本職の方が動けるのであれば、消防団は補助で動ければいい団体かもしれません。

初期消火は大事ですが、人数だけ集めても自営業の方が少なく、会社員が多ければ、実際の火災時に動ける人はいません。

 

本当に必要な人数を見直し、その時代に合わせていくことが今後、求められるのではないでしょうか。

もちろん、人数を増やしたいだけであれば、無益な操法大会は廃止すべきです。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。