こんにちは。
私の分団には存在しています。
今回は幽霊消防団についてと今までの問題点について取り上げます。
●幽霊消防団員とは
幽霊消防団員とは所属はしているのに活動には一切参加しない団員を指します。
部活でよくあった幽霊部員と同じ同じような形ですね。
所属しているのに参加していないケースには大きく分けて2パターンあります。
1.名前のみ残っている
班の中では退団した扱いにも関わらず、消防団に退団届を出していないがために、正式な退団となっていないケースがあります。
名前だけが残っているために所属しているかのように見えてしまっています。
2.消防団に入団したが来ない
もう一つは入団したが、来ないパターン。
来ない理由には様々なものがあり、転勤して遠方になった方や操法大会の練習などで嫌気がさし、来なくなってしまった方などがあげられます。
私の周りに多いのはこちらの幽霊消防団員のパターンです。
入団したのに来てもらえないと他の団員の出動頻度が増え、負担が上がるなどの問題がありますが、今回はお金の話を取り上げます。
●お金の問題
岡山県岡山市が2015~16年度、一度も活動していない348人の消防団員に計1460万円の報酬を支払っていた問題。
岡山市の当時の報酬は年額21000円だったようで、年間730万円、2年間で合計1460万円の支払いにもなっていたようです。
参加していたかどうかは班が部長などに報告するシステムであったという事で、この方法は多くの消防団で行われている珍しくない方法。
この方法であれば、参加していたかどうかについてすぐに把握できたはずですが、この問題が分かってきたのは2021年になってから。
5年以上の歳月がたってからなんですね。
更に問題を大きくしているのが、個人への支給ではなく、班の口座や団の口座への振り込みだったこと。
嫌でこなくなった団員は把握しにくいですが、退団するのが分かっているような長年の経験者についても班や団は抜けたことを黙認していた可能性があります。
黙認して団員報酬をプールし、それで飲み会や慰安旅行などをしていたかもしれません。
もちろん、団員報酬の財源は税金です。
これを不正に貰っていたのは問題になって当然ですよね。
では、解決策はあるのでしょうか?
●解決策
一番の解決策は個人への振り込みです。
個人に振り分けた上で、団や班の不正な再徴収への注意喚起ができれば問題は減っていくはず。
2022年度からは個人への振り込みに変更した自治体が多いので、ここについては徐々に変わっていくと思います。
しかし、消防団は上からの意見が無理やりでも通りやすく、市の職員に相談しても市の職員が決定権を持っているわけではないので、解決しないケースもあります。
ここについても意見を吸い上げて話し合ってくれる機関があると良いのですが…。
退団した方の名前を残すのは別として、嫌で来なくなる団員を減らすには団として力を入れないといけません。
団の人数の再編成を行い、余剰人員を削るのも一つ。
また、昔は5年を待たず、抜けることができた組織が今は人数が足らず、10年以上となっているところも少なくないです。
5年であれば頑張れるけど、15年奉仕活動しろと言われるとしんどくなる人が一定数いるのも仕方ないかもしれません。
まして15年もあれば生活スタイルも変わります。
20歳で入団した人が35歳までに結婚して家庭を持ったり、転勤したりすることも少なくありません。
必要なことを行い、魅力的な組織に変えていかないと幽霊団員は減りません。
来いというだけでなく、やることを一つ一ひとつ吟味して無駄を省いていってほしいですね。
それでは次回の記事でお会いしましょう。
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