こんにちは。
作業療法士の皆さんは日本作業療法士協会や各都道府県の士会に所属していますか?
同一職種で働いている方は夫婦で入っている方もいるかもしれません。
今回は作業療法士協会は夫婦で入るメリットがあるかについて考えてみます。
●会員数と入るメリット、デメリット
作業療法士の2018年度のデータでは有資格者94255人に対し、協会会員は57960人と約61.5%が協会会員となっているようです。
年会費は夫婦それぞれ12000円。
夫婦で協会会員になることのメリットがこちら
①協会から学術誌や協会の動きを書いた冊子が送られてくる。
②学会の料金が安くなる
③夫婦で認定や専門作業療法士を目指せる
④協会が保険加入してくれる
一方デメリットはこちら
①冊子が2冊届くが、内容は同じ
②夫婦で認定、専門作業療法士になってもメリットが少ない職場が多い
③患者さんに怪我をさせた場合、協会保険より職場の保険が使われることが多い
特に同じ冊子が届き、年会費も安くないところに不満を感じる人は多いはず。
では、協会は家族割のような制度は考えていないでしょうか?
●協会に家族割を問い合わせてみた
2021年に、協会に問い合わせた返信はこちら。
「 現在協会では会費納入方法などとあわせて、検討を行っているところです。
決定しましたら会員の皆様へお知らせすることになりますが、検討段階のためしばらくかかると思います。貴重なご意見をありがとうございました」
検討段階ということでした。
それから2年が経ち、2023年6月に問い合わせてみた結果がこちら。
「会費割引等の導入につきましては、まだ結論を出すまでに至っておらず、大変恐れ入りますが、現段階ではご案内申し上げることができません。引き続き検討を重ねて参ります」
皆さんはどのような印象を受けますか?
この2年間、検討はどこまでされていたのでしょうか?
いずれにしても1つ言えるのは家族割の導入には時間を要することは間違いないです。
●会費を運用したら?
では、協会会費の年間12000円ですが、仮に月1000円ずつを20年間年利4%運用するとどうなるでしょうか?
結果、元本24万円に対して運用利益が約12万円出て、36万円となりました。
仮に5%だったとすると運用利益は約17万円で41万円となります。
年額12000円でも、ちりも積もれば山となります。
もちろん夫婦で入る場合、12000円を0円ににしてほしいというのは無理があります。
それは協会が普及活動や保険、研究など様々なところにお金をかけるため、作業療法士の地位を安定させるためにも協力しないわけにはいけません。
年会費が妥当なのか疑問に感じている人もいますが、今回はそこには触れません。
しかし、同じ冊子が2冊届くのにほとんどメリットはありません。
2冊欲しいのは保存用と観賞用を分けるか、とにかくお互い早く読みたい夫婦だけでしょう。
私の周りでは夫婦で同額のお金を払うのがもったいないからという理由でどちらかが退会した夫婦も見てきました。
このような家族が増えれば、予算が減り、協会の運営も行いにくくなると思います。
多くの作業療法士がためらわず必要な協会費を出していけるように協会には動いてほしいと思います。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。