こんにちは。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士はデイサービスなど介護分野で働く人も多いです。
しかし、コロナ過で苦境に立たされているのは介護業界も同じ。
もし、今月末で自分の事業所が閉鎖するなんてことになったらどうしますか?
●介護事業者の倒産件数
出典:https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20221007_01.html
2022年10月、東京商工リサーチが介護事業者の倒産件数を発表しました。
それによると9月までに倒産件数が100件を超え、史上最速で100件を突破したようです。
2021年は1~9月の倒産件数が51件だったことを考えると、2022年はかなりのハイペースということが分かります。
これまでの過去最多は、コロナ禍の第1波がきた2020年の118件でした。
2021年にはその状況を重く見た国が手厚い支援策や介護報酬のプラス改定を行い、一時的に減少しましたが、その効果も薄れ、2022年は過去最多のペースに戻りました。
内訳を見ると
・「通所・短期入所」…45件
・「訪問介護」…36件
・「有料老人ホーム」…10件
・「その他」…9件
となっています。
特に全体の8割弱は従業員が10人未満と、小規模なところの倒産が大半を占めています。
小規模の従業員でデイサービスをしているところは今後も危ないかもしれません。
●倒産の要因
倒産の要因はいくつかありました。
①人手不足
介護業界は常に人手不足。
少ない人数でサービスを提供していたのが、コロナで出勤できなかったり、人が離れてたりして、更に人手不足となり、サービスが提供できなくなったようです。
②利用控え
「コロナが怖い」
こういってデイサービスなどに来なくなった利用者さんは介護分野で働く方は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
こうした利用控えで収益が見込めなくなった事業所は少なくないようです。
③経費の増加
2022年、日本や世界は大幅なインフレに見舞われました。
飲食業と異なり、デイサービスなどでは光熱費が上がったからといって簡単にサービスの値段を上げることはできません。
食費もあげるのに抵抗がある事業所も多く、経費の増加に悩まされたところが多いようです。
東京商工リサーチは、「介護は事業の性格上、価格転嫁が容易でなく、厳しい経営に改善の兆しを見い出せていない。デジタル化などコスト削減の取り組みも必要だが、資金繰りが悪化している事業者に新たな投資は難しい。あらゆる物価高を背景にコスト削減へ向けた支援が急務」と指摘しています。
いかがだったでしょうか?
私のそばのデイサービスも夏場に突然の閉鎖を迎えたところがあります。
しかも職員が閉鎖を告げられたのは前日。
自分の会社の経営状況を把握しながら、いつでも転職できるように自身の価値を高めておく必要がありそうですね。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。