こんにちは。
今回は3.5トン未満の消防ポンプ車が導入されてきていることをご紹介します。
従来の消防ポンプ車が重量があり、現役団員が運転できない人が増えてきたそうです。
うちの団でも運転できるのか確認がありました。
今回は従来の消防ポンプ車と運転できない人の増加の理由、新しい消防ポンプ車について取り上げます。
●従来の消防ポンプ車と運転できない人の増加の理由
まず、従来のポンプ車はこのような感じです。
出典:株式会社モリタ|消防車|消防ポンプ自動車 CD-I型Atype
消防団に入団している人、していた人はよく見た形かなと思います。
従来のポンプ車がなぜ運転できない人が増加したのかというと、2007年と2017年に施行された改正道路交通法に原因があります。
まず、2007年の改正道路交通法以前では普通免許では8トン未満まで運転ができました。
ところが2007年の改正で普通免許を取得した場合、5トン未満までしか運転できなくなりました。
そして、2017年の改正道路交通法では3.5トン未満までしか運転できなくなっています。
従来のポンプ車の重量は4~7トンあるそうです。
運転できる範囲が狭くなったことで運転できる人員が減ってしまったようですね。
2020年2月時点で運転できない人は全体の1.4%らしいですが、5トン以上ポンプ車がある場合はより増加します。
ある市では40%が運転できないともされており、これから新しい普通免許取得者が増えてくると割合が増加してくることが容易に想像できます。
そこで、新しい消防ポンプ車が登場しました!
●新しい消防ポンプ車
出典:消防ポンプ自動車 普通免許対応 車両総重量3.5t未満 CD-I型 ミラクル Light|消防車|株式会社モリタ
こちらが2017年の改正道路交通法以降に誕生したコンパクト消防ポンプ車です。
余計な装備をなくし、3.5トン未満になるように設計されています。
ちょっと見た目がスマートになりましたね。
後ろから見るとこのような感じ。
出典:特長・詳細|消防ポンプ自動車 普通免許対応 車両総重量3.5t未満 CD-I型 ミラクル Light|消防車|株式会社モリタ
収納なども充実しているようです。
ポンプについては性能が落ちないように従来の消防ポンプ自動車の規格であるA-2級ポンプを搭載しています。
従来のポンプ車から徐々に変わっていくのでしょうか?
免許を取り直せばいいのではという意見もあるかと思いますが、普通免許から準中型に限定解除するには税込で10万円近いお金がかかります。
10人団員がいれば100万近くかかるわけなので、簡単にはいかないですよね。
免許取得に補助制度を出している自治体も全国で211あるそうですが、国の特別交付税で半分補助してもらっています。
自治体か国かどこかでお金を出すにしても、一人ひとりの免許取得では今後も継続して多くの税金を使うことになってしまいます。
それなら車両を新しくしておいた方がよっぽどコスパはいいかもしれません。
ただ、これから車両を買い換えていくにしても莫大な予算が必要になりますよね。
そうなると団員を減らして毎年かかる予算を減らそうとするかもしれません。
ただ、消防団は地域防災に必要な組織です。
じゃあどこを削るかというと無駄な行事ですよね。
式典や操法の練習、お金の面から見てもいい活動とは思えません。
もちろん、消防士、市長、市議会議員などの来賓の方々、消防団、市職員全員が「ボランティアで頑張ります!」というならやってもいいと思います。
しかし、そんなこと言う人はおそらくごく一握りでしょうね。
いまこそ見直す時期なんでしょう。
ではでは。