こんにちは。
来年度の介護保険の診療報酬改定が徐々に決まってきましたね。以前にも記事を上げましたが、訪問看護ステーションからのリハビリは減算を繰り返しています。
今回も同様に減算となりました。リハ職による訪問看護全般がマイナスとなったのですが、特に要支援者に対する訪問看護ステーションからの訪問リハビリが深刻です。
詳しく図を見てみましょう。
見てもらうと分かるように要介護者に対する訪問看護ステーションからの訪問リハビリは4単位マイナスとなりました。大幅ではないですが、少しずつ減算という形ですね。
一方、要支援者に対する訪問看護ステーションからの訪問リハビリは基本は4単位のマイナスと介護保険と同じです。ですが、注目してもらいたいのが、2回を超える訪問は単位数の100分の50というところです。
元々40分を超える訪問は1割減算となっていたのですが、なんと5割減算となりました!
これは強烈ですね。
更にサービスの利用開始から12ヵ月超が経った要支援の利用者をリハ職が訪問する場合の基本報酬を、1回につき5単位減算する(新設減算)ことも公表しました。
まとめると、要支援者が行う訪問リハビリは
・40分までは20分4単位ずつの減算
・60分行うと40分を超えた時間から半額
・1年以上行い続けていると更に20分ごとの単位が5単位減少
となるわけです。
つまり、長い期間(1年以上)リハビリを受けており、かつ1回あたりのリハビリ時間が長い方の訪問リハビリがコスト的に非常に厳しくなります。
これを受けて、Twitter上の訪問看護ステーション運営者からは60分の訪問を取りやめるといった話も上がっていました。半額ですからね。大変な事態です。
一方で利用者さんやケアマネさんから見たメリットは安くなるということです。1回あたりの負担が減るのは利用者さんにとってはメリットですよね。リハビリがデフレしたようなものなので。
また、ケアマネさんから見ても安い分サービスに組み込みやすくなるかもしれません。これで今まで枠ぎりぎりで利用できなかった方が利用できればメリットがあります。
加算などもあるかもしれませんが、薄利多売の時代が近づいてくる可能性もあります。
逆に訪問リハビリの件数が増え、有効性が出せていければ、将来的な減算の歯止めになったり、国からのリハビリそのものの扱いも変わるかも知れません。
毎回保険の改定時期はピリピリしますが、今回もにっこり笑って過ごせる改定ではないかもしれませんね。様子を見ていきながら、訪問リハビリの今後も考えていけたらと思います。(3月までは病院勤めですが)
また人員配置問題も3年後は再燃するかもですし…。
ではでは。