こんにちは。
最近、時短ハラスメント(定時ハラスメント)という言葉を耳にします。
これはリハビリで働く人を含め、全ての会社員に関わることです。
今回はそんな時短ハラスメントについて取り上げます。
●時短ハラスメントとは
残業を禁止して定時退社を義務化したにも関わらず、以前と変わらない業務量を与え、厳しいノルマを課す行為(ハラスメント)を「時短ハラスメント(定時ハラスメント)」と言います。
昨今はライフワークバランスが取りざたされ、長時間労働への規制も厳しくなりました。
ノー残業デーがある企業もあるのではないでしょうか?
リハビリ職員も一昔ほど自己研鑽という名の勉強会やカンファレンスをサービス残業で行う頻度は減ったと思います。
しかし、形式上の残業減少をうたっていても業務量が減らなければ意味がありません。
結局、ノルマだけが課せられ、社員の負担となっていることがあります。
つまり、業務内容が多いのが問題でなく、「残業が悪」とされ、無理な負荷がかけられるケースがあるのです。
こうしたケースが昨今問題になっています。
●具体例
①定時でタイムカードを切らされ、仕事が家に持ち越される
ノー残業デーなど定時にタイムカードを切らされることがあります。
そうした時は強制的に会社から帰されますが、仕事が終わっていなければ、自宅で仕事をしないといけません。
そうなると形式上、仕事は終わっていても、業務時間は改善していません。
それどころか自宅でサービス残業となるので、残業代も出ませんし、形に残らないと残業代の請求も難しくなります。
こうしたことを強要されるケースがよくある事例の一つです。
②休憩時間がなくなり、前残業が増える
休憩時間は労働基準法で定められた正規の休憩時間です。
8時間勤務では間に1時間の休憩を設けないといけません。
しかし、早く帰らないといけないという事は休憩時間に書類を書いたり、朝早くに仕事に行って書類を仕上げないといけません。
業務量が変わらず、退勤だけを命じられるとこうしたケースも増えます。
③中間管理職へのしわ寄せ
3つ目は中間管理職へのしわ寄せです。
上層部は早く帰らせたいが、仕事はさせたい。
一般職は早く帰らされるなら時間内の仕事しかしたくない。
こうなってきた場合に時間内に終わらない業務を間にいる中間管理職の人間が引き受けざるを得ない状況があります。
私もありますが、中間管理職の皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか?
また、管理職でなくても仕事ができる人間ほど業務量が増え、結局自宅でサービス残業というケースもあります。
●対策
①職場に残る場合
・仕事の適正化・残業代の要求
肝心なのは「残業時間ではなく、業務量」です。
個人によって生産性は違います。
しかし、過度の業務量では誰がやっても無理があります。
仕事の早い人、遅い人はいますが、うまく全員で仕事ができるように業務量の適正化を図っていく必要があります。
・上層部への相談
例えば、ハラスメントをしてくる人が中間管理職だけで、会社の幹部はそこまで押し付けていないところがあるかもしれません。
そうした場合には、上層部に相談するのも一つです。
・労働局への相談
会社自体が過度なノルマを課してくるなら、労働局への相談も一つです。
私の勤めていた職場も内部告発により、監査が行われ、就業時間30分前の朝礼やカンファレンスなどが見直されたことがありました。
②転職
職場が変わらないなら、自分が変わるのも一つです。
自分に合う職場を探していきましょう。
いかがだったでしょうか?
定時で業務を終え、帰るのも、残業をしてでも業務をこなすのもどちらも大事なことです。
ですが、身体や心を壊す過度の残業やハラスメントはあってはならないことです。
個人の能力が異なるため、業務量の調整は難しいです。
ですが、一般職、管理職が一丸となり、働きやすい職場を作っていけるといいですね。
自分自身がどうしても無理だと感じたら転職も考えましょう。
自分の身体と心が壊れないよう、仕事をしていって下さい。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。