こんにちは。
訪問リハビリは自宅で目標を決めて行うリハビリです。
生活の中で課題を見つけたり、やりたいことができるように支援していきますが、実際に目標と介入内容が乖離してしまうことも少なくありません。
病院では身体をほぐしたり、運動したりということがイメージとして強いリハビリ。
今回は訪問リハビリがどう求められているのかと現状について取り上げます。
●国の方針
国が例として挙げている訪問リハビリのイメージは図のようになります。
立つ・座るといった心身機能への支援はもちろん、食事や排泄といった身の回りの動作、家事動作への支援も期待されています。
更にそこから仕事や地域の集まりといった社会参加についてもアプローチしていかないといけない部分。
では、実際に我々はその部分を目標に立てられているのでしょうか?
●目標設定
現実のケアプランなどに上がってくる目標はこの様になっています。
社会参加を目標にということでしたが、実際は青の部分の心身機能に関わる目標が72.5%と圧倒的に多いです。
実際に現場で働かれている方もこの目標設定はよくあるのではないでしょうか?
こうした部分からPT、OTの垣根が分かりにくくもなっています。
緑の部分の社会参加目標は2.3%しかありません。
現実には中々、国の求める部分と利用者さんが求める部分が異なっています。
病気や怪我をした身体でなんとかするという考えよりも、良くならないとできないという考えも根強いのではないでしょうか。
では、続いて実際の支援内容を確認します。
●支援内容
やはりここでも多いのは心身機能に関する身体をほぐしたり、筋トレです。
もちろん、目標達成のために必要な部分でもあると思います。
しかし、病院で初期から行っていた運動がリハビリとして認知されるので、訪問になっても社会参加まで踏み出せず、身体の運動で終わってしまうことが少なくありません。
実際に身体をほぐさないと「なんでリハビリしてくれないの?」と言われることも経験しました。
一度ついたイメージを覆すことは難しいです。
病院から自分主体でリハビリを行うことを身に着けてもらいながら在宅に帰ってもらうことが一番シームレスに社会参加に向けた目標をたてるコツなのかもしれません。
いかがだったでしょうか?
我々が立てたい目標とケアマネさんや利用者さんの目標が異なるケースも多い訪問の現場。
うまくすり合わせながらその方がより良い人生を送れるように支援をしていきたいですね。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。