こんにちは。
現在、コロナウイルスに感染しても隔離期間は短くなりました。
しかし、以前は隔離期間が長く、現在でも病院や施設でクラスターが行った場合に隔離期間が長くなるケースがあります。
自力で動けない方が一か月ほどリハビリをできなかった時に、どのような弊害があったのか、コロナウイルスが流行し始めた頃を振り返りもう一度見ていきます。
●筋力低下
多くの動けない方は著しい筋力低下が生じました。
手足や体幹の筋肉が細くなり、中断前は立てていた人が立てなくなる、座れていた人が座れなくなる。
かなりの患者さんがこうしたケースに陥りました。
喉の筋肉も萎縮し、嚥下が悪くなる方もおり、、誤嚥性肺炎の危険が出てきたので、食形態を変更していった方もいます。
通常、脳梗塞や骨折、肺炎などで病院に入院しても1ヶ月も何もしない、できないということはありません。
動かないことはいかにリスクの高いことなのか身をもって知りました。
●関節拘縮
1ヶ月リハビリできないと、今まで味わったことがないほどの関節拘縮を味わいました。
筋緊張が高いケースや徐々に拘縮が進行し、制限が強くなるケースともまた違う固さです。
また、動ける方であっても隔離期間に肩が上がらない、掴んだものをスムーズに離せなくなるなどの影響が出ており、動けない方~動ける方まで一定の影響がありました。
下肢でも用いる装具がはめることができないことも見られています。
これは足関節が硬くなるだけでなく、股関節や体幹も硬くなることでよりはめにくさが増強しました。
歩くときに体重がかけにくかったり、体重をかけると痛みが生じやすかったりもしています。
●起立性低血圧
通常でも臥床期間が長引けば、起立性低血圧は起こります。
特に1ヶ月空いた方々は出現するケースが増加しました。
自分で動けるような方でも再開後、一週間程度は起こりやすかったこともあります。
●他の影響は?
1ヶ月リハビリ期間が空いた時、認知機能への影響は身体への影響と比べると思っていたより影響が少なかったです。
これはおそらく看護師さんたちが会話やケアを行ったり、決まった時間帯にご飯が出てくるので生活リズムが整いやすかったからではないかと思います。
もしかすると、おむつ交換時などに会話だけでなく、少し関節を動かせてもらえれば関節拘縮の影響も少なかったかもしれません。
また、体動の激しい患者さんほど筋力低下などの廃用が少ない傾向にありました。
体動が激しいとベッド上で怪我をしたり、ベッドから落ちる危険性もあるので問題視されやすいですが、中断している状況では自分で動いてもらえることが効果的だったようです。
いかがだったでしょうか?
現在はコロナウイルスのクラスターが起こっても病棟でのリハビリや短い隔離期間で復帰できることも増えました。
ですが、こうしたコロナウイルス流行初期の時に動けなかったらどのようなことが行っていたのかを忘れず、行動していきたいですね。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。