こんにちは。
先日静岡県で豪雨により土石流がありました。
テレビのニュースでは消防団員が救助活動に当たったインタビューも流れていましたね。
今回は土石流の中での消防団活動について取り上げます。
●土石流の中での消防団活動
過去に消防団が土砂崩れや土石流の中で活動したものを探すと、平成30年7月の西日本豪雨があります。
この時は同年6月28日からの長雨で家屋の浸水や土砂崩れが発生しました。
被災地では消防団が住民の救助活動や避難誘導、行方不明者の捜索等、土砂等の撤去作業、地域の巡回活動、土砂災害のおそれがある危険箇所の警戒活動等を実施しています。
その中で広島県呉市で加川和見さんという団員の方が犠牲になっています。
●加川和見さん
加川和見さんは当時66歳。
消防団歴42年の大ベテランの団員でした。
長らく活動をされている方なので、地域に避難準備が出た時点で奥様に逃げるよう指示し、活動に向かわれました。
その後、避難を呼びかけて回り、土囊(どのう)を積むなどした後、軽トラックごと流されたということです。
いち早く活動に出られた方が亡くなられる非常に痛ましい事故となりました。
被災後、発見されたときには軽トラが原型をとどめないほどの破損していたそうで、衝撃の凄まじさを物語っていますね。
団員が一人殉職されるという、非常に重大な事故となりました。
このような痛ましいことが起こった後、それを活かそうとしているところもあります。
●広島県坂町消防団
過去に取り上げましたが、東日本大震災では200人を超える消防団が犠牲になっています。
こうしたことから市では災害現場での安全管理について団員向けの講習を行っていたそうです。
また、加川さんが被災されてから、水害時の活動マニュアルを初めて作ることを決めています。
災害が起こってからでは遅いとは思います。
ですが、第2第3の被害を出さないように様々な取り組みをしているようですね。
●教訓は活かせているのか
水防訓練が増えたなど団として活動が変わったところも聞いています。
ですが、何も変わっていないところも多いのではないでしょうか?
恥ずかしながらうちの団では加川さんの名前も聞いたことがなかったですし、その教訓を活かした活動も何一つありません。
みぞうの大災害は本当に想定外のことが多々起こります。
全てを想定することは困難です。
ですが、多くを想定し、被害を最小限に留めることは極めて重要です。
火を消すための知識はもちろん大事ですが、災害時にどう動けばいいのか、団として班として徹底されているでしょうか?
「消防団=操法大会」と考えている偉いさんの下で動いてないでしょうか?
なにが団として必要なのか、今回の土砂災害を通しても考えていくべきなのでしょうね。
最後に土砂災害で犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げると共に、活動している消防団の方々に感謝申し上げます。
ではでは。