こんにちは。
本日は高額介護サービス費について取り上げます。
リハビリで関わっていても直接この制度を気にする機会は少ないと思います。
ですが、知っておくと家族さんへの説明や話もできるので、見ていってもらえればと思います。
●高額介護サービス費とは
まず、介護保険では介護度に合わせて支給額が決められています。
この枠の中であれば、1~3割の自己負担でサービスが受けられるようになっています。
限度額についてはこの表のとおりです。
出典:【介護保険】支給限度額・基準費用額が変わりました | マイ広報紙
この枠を超えてしまうと全額自己負担となるのですが、超えた時にも自己負担額の上限が定められています。
それが高額介護サービス費です。
先に払っておき、後でお金が帰ってくるシステムになっています。
現在は世帯年収に応じて自己負担の上限額が15000円~44000円に設定されています。
この上限額が変わります。
●高額介護サービス費改定
今年の8月1日から改定され、改定後はこのようになります。
出典:https://www.joint-kaigo.com/articles/2021-04-08.html
今までと比べ、現役並みの所得の上限額を更に細分化しました。
年収が高くなればなるほど、自己負担の上限額が上がります。
今までは世帯全体で見た時に年収が1000万あっても44000円だったものが、93000円に上がります。
倍以上の価格になるので、大きな打撃ですね。
少ないですが、自費で訪問リハビリなどを受けている方もいます。
そういった方々は世帯年収によって痛手を被る可能性が出てきました。
近年、年収1000万円越えの人は収める税金額が実質的に増えてきています。
例えば、子ども手当は将来的に年収1200万円を超える世帯では、子ども手当がもらえなくなる法案が可決されました。
もらえるものがもらえず、実質的には増税と同じような影響を受けてしまいます。
年収1200万円と聞くと私からすれば夢のような数字ですが、子どもの分野、高齢者の分野共に負担が大きくされています。
国は「余裕があるから払えるでしょ、削っても大丈夫でしょ」というようなスタンスのようですね。
●利用者さんへの影響
数は多くないかもしれませんが、限度額を超えても、家族が仕事にいくために、サービスを多く入れている家庭があります。
また、家族に良くなってもらおうと、介護保険の枠を超えてリハビリをしている家庭もあります。
そういった家庭は負担が増える可能性が夏場以降出てくるということですね。
介護保険分野はもちろん、病院など医療保険分野で働いていても、頭の片隅に入れておいて損はないと思います。
退院支援などで話が出た時に知っていれば、家族さんに情報提供もできますし、ケアマネさんとも話せますからね。
こういった知識も一つ大切になります。
実生活や仕事で役に立つ可能性があるので、頭の片隅に置いておいてもらえればと思います。
ではでは。