作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【作業療法】脳卒中後、片手でも使いやすい充電ケーブル

こんにちは。

 

日常生活で欠かせないスマホ

充電器に刺そうとするとき、片手ですると苦戦した覚えはありませんか?

今回は片手でも充電しやすいケーブルをご紹介します。

脳卒中後の方に使えるかもしれません。

 

●片手で充電はしにくい?

ある片麻痺の方の話にこのような話がありました。

それが「片麻痺だとスマホの端子を壊しそう」というもの。

 

最近ではiPhoneandroid共通としてType Cのものが選ばれていますが、充電する際に片手ではうまくさせないという話でした。

もし利き手でない手で毎日ささないといけないとなれば、私達も手間取りけっこうなストレスになるかもしれません。

 

そんな時に役立つものがありました。

 

●マグネット式充電ケーブル


 

今回、ご紹介するのはマグネット式の充電ケーブル。

これはTypeCなど接続部分がマグネットになっており、差し込んでおくと、充電ケーブルが吸い付くようにくっつき、充電が開始されるというもの。

 

一度差し込んでしまえば、充電のたびに、抜き差しする必要はありません

とはいえ、試したことのない方が多くいると思います。そこで、使用感を見るためにレビューを見てみました。

 

●レビュー

良いレビューとしては

・マグネットの吸着もしっかりしていて問題無し
・使わない時も机の金属部分に吸着していい感じ

・予想よりもマグネットが強力で、すぐ外れる、といったこともなく、きちんと充電できます

・マグネットの磁力もあり、しっかりとつきます

・充電もデータ転送も問題なくできてます。とても早いと感じています。さすが QC3.0対応

というものがありました。

マグネット部分の使用感は良く、充電やデータ移行速度も悪くないようです。

 

一方、悪いレビューとしては

・小さい差し込みパーツですが、外すのが割と大変

・端末とコネクターはしっかりくっ付いてくれるが、ケーブルとはすぐ離れてしまうので気をつけないと充電できない

というものがありました。

強力なため外すのが大変で、外出先で違うモバイルバッテリーを使う場合やiPhoneの端子の接続はうまくいきにくいことがあったようです。

TypeCではつけにくいというものは見当たらなかったので、TypeCユーザーは大丈夫なのかもしれません。

 

良くも悪くもあるマグネット式。

他には手段はないでしょうか?

 

●他の手段は?

少し場所をとってもいいのであれば、他の方法もあります。

①差し込み(据え置き)型


 

 

差し込んでスマホを充電するタイプや上に置いて充電するものがあります。

操作方法がケーブルより大きな動きになるため、細かい動きが苦手な方や目が見にくい方はいいかもしれません。

 

②マグネットで背面型


 

他にはマグネットが後ろでくっつくタイプもありました。

背面にある分、スマホを横持ちしてもケーブルが邪魔になりにくいメリットがあるようです。

 

いかがだったでしょうか?

毎日使うスマホ

充電も必須だからこそ快適にできるようにしていきたいですね。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

【消防団】大災害に備える消防団の活動

こんにちは。

 

東日本大震災から13年。

毎年ブログでは3月11日に合わせて消防団の話題を取り上げています。

2024年は元旦から能登半島地震が起き、多くの犠牲者が出ました。

そうした時に何ができるのか、また、犠牲となった団員の方について取り上げます。

 

●被災地でできること

消防団で真っ先に思い浮かぶのが「初期消火」。

能登半島地震では輪島市が火災で大きな被害を受けました。

津波警報で避難を余儀なくされたこと、電柱や家屋の倒壊で通れなかったことも要因でしたが、他にも要因がありました。

 

その1つが「川に水がなかった」こと。

これは津波の引き波の影響から水がなかった可能性が示唆されています。

 

また、東日本大震災では多くの消防団の方が犠牲となりました。

その影響から団の活動に参加できなかった方も多くいたようです。

 

このようなことから初期消火で機能できなかった消防団

ですが、被災後に別の形で活動をしていました。

 

その1つがパトロール

被災地では火事場泥棒が多発します。

そこで、輪島町消防団では、毎日パトロールを行い、犯罪を未然に防いでいました

 

この活動には住民から「安心できる」と好評な意見をもらっているようです。

 

他にも支援物資の輸送や雪かきなどできることをしています。

できることからコツコツとこうした活動にも消防団がある意味があるのかもしれません。

 

●犠牲となった消防団

今回の地震では犠牲となった団員の方もいました。

その1人が稲垣寿さん。

 

稲垣さんは地震が起こった直後、同居する母と祖母を逃がし、自宅の1階で出動する準備を始めたそうです。

稲垣さんが着替えていた時、2回目の地震が起こり、家が倒壊。

稲垣さんは自宅に生き埋めになってしまいました。

 

このことに気付いた住民が119番しますが、電話は繋がらず、住民たちは持ち寄ったバールやハンマーでがれきを押しのけ、稲垣さんを発見します。

励ましの言葉をかけながら、救出作業を進め、余震でたびたび中断を余儀なくされながらも、最後はチェーンソーで木材を切り、1時間がかりで稲垣さんの体を助け出しました。

 

稲垣さんは救助された直後は住民も安堵の表情を浮かべたそうですが、最終的に稲垣さんは担架代わりのふとんの上で息を引き取ったそうです。

 

稲垣さんがもし、消防団活動を優先せずに家族と逃げていれば命を落とさなかったかもしれません。

使命感にあふれる方が尊い命を落とされたのは残念でなりません。

 

活動をするために着替えていて起こった悲劇。

今後は活動するときの服装を大災害の時は私服でもいいような見直しが必要になってくるかもしれません

 

未曽有の大災害が起こっても何らかの形で活動はできる消防団

今回の災害からも活動内容を見直し、実践に活きる訓練を実施してほしいです。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

 

 

 

消防団 石川 - Google 検索

【リハビリ】セラピストにとってのリモート研修の魅力と課題

こんにちは。

 

私たちの生活に根付いたリモート。

リハビリや他の学会もリモートで行うものが増えました。

今回はリモート学会や研修会のメリット、デメリットについて考えます。

 

●メリット

まずはメリットを3つ挙げます。

①地方からでも参加しやすいく、移動や宿泊などの時間やコストの削減ができる

「デスクワークをするトイプードル」の写真[モデル:こてつ]

勉強会や学会は都市部で行われることが一般的。

そうなると地方にいるセラピストは移動に時間がかかります。

 

また、高速代や電車代、ホテル代など様々な費用が掛かり、そこが厳しいので、参加できないという事も少なくありません。

こうした金銭的、時間的なデメリットを消してくれるオンライン研修や学会は地方のセラピストにとって大きな味方です。

 

②時間の都合が付けやすく、育児をしながらでも参加しやすい

セラピストは若い人が多く、小さな子どもがいる家も珍しくありません。

そうなると、休みの日中は家族サービスで家を空けられない人も多くいます。

 

夜なら話は聞けるけど、昼間は難しいという人も少なくないはず。

そういった時にリモートであれば、アーカイブで視聴するなど、子どもが寝静まった時間帯に見ることができます

これは子育てを理由に勉強できないという方にとって非常にありがたい面です。

 

また、何度も視聴できるので、繰り返し勉強できるというメリットもあります。

 

③あらゆる講座を聞ける

「パソコンの画面と手に持つ資料を見比べる男性」の写真[モデル:大川竜弥]

学会に参加したけど、聞きたい講座が被ってしまったなんてことは少なくありません。

両方聞きたいけど、優先順位をつけて片方を聞くという経験をしたことがある人も少なくないはず。

また、会場の移動により、最初が聞けなかったなんてことも多くありました。

 

しかし、リモートではそういったことがなく、自分の聞きたいものを重複せずに聞くことができます

 

では、デメリットはどのようなものがあるでしょうか?

 

●デメリット

①議論が行いにくい

「手が口ほどに物を言う津山市議会議員」の写真

デメリット1つ目は議論がしにくいこと。

録画で発表してくれたものに質問はできますが、リアルタイムのやり取りができないこともあります。

 

そうなると疑問が解決されないまま何日も悶々とする日が出てきます。

他の人の質問を聞いて新しい学びが生まれる機会も減ってしまいました。

 

②雰囲気がつかみにくい

リアルタイムで参加した時に、リモートでは会場の雰囲気を微妙にとらえきれないことがあります。

すると、質問しにくかったりして、不完全燃焼で終わってしまう事も。

 

会場の周囲の人とも話せないので、新しい人材ネットワークが築きにくいこともリモート特有のデメリットです。

 

③実技を伴う講座が実施しにくい

リハビリでは実技研修も多くあります。

しかし、リモートでは実技はできません。

 

もちろん、講義の中で実技をしてもらえることはありますが、実際に体験するのはリモートでは難しく、すぐに実践しにくいことがあります。

会場でないと味わえないハンドリングなどはリモートではどうしようもありません。

 

いかがだったでしょうか?

メリット・デメリットはありますが、私のような田舎の人間はリモートで参加しやすくなりました。

今後も、リモートと現場の共存を期待してやみません。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

 

なぜOTRとOTSと呼ぶの?作業療法士の略称について

こんにちは。

 

作業療法士は学生が来ると学生を受け持つ担当者(バイザー)を「OTR」、学生を「OTS」と呼ぶことがあります。

皆さんは「R」や「S」について意味をご存じでしょうか?

今回はこのOTにつくアルファベットについて取り上げます。

 

●OTとは

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OTとは「occupational therapy(作業療法)」の略語です。

作業療法士ではなく、人を指す場合は「occupational therapist(作業療法士)」とも言います。

 

名詞としてoccupationを調べてみると占領などといった意味も出てくるのですが、一般的には仕事や職業、従事している活動を指しました。

つまり、「occupational therapy=人々が行う活動の療法」となります。

では、OTRのRとはなんでしょうか。

 

●「R」とは

Rとは「Registered」という単語を指します。

単語の意味としては「登録された」という意味なので、OTRとは国や協会に登録や認可されている作業療法士となりますね。

 

作業療法士自体は国家資格でその時点で国には認められている資格という事になるので、OT(作業療法士)とOTRを分けるとするなら作業療法士協会に認可されている作業療法士となるかもしれません

現に今はバイザー研修などを受けないと学生を受け持つことができないので、研修を行っている日本作業療法士協会とのつながりは強くなっています。

 

では、OTSのSとはなんでしょうか?

 

●「S」とは

次にOTSですが、このSは「Student」です。

作業療法士を目指す学生」という意味合いでこちらに関しては分かりやすいかなと思います。

 

ここまでで、OTRとOTSの意味を見て来ました。

これで意味も分かり解決、と思いきや、理学療法の世界では表記が少し違うようです。

 

理学療法の世界は?

理学療法士のイラスト

理学療法士のバイザーは「RPT」と表記します。

作業療法士の「OTR」と順番が異なりますよね。

 

では、なぜRPTというかというと、「PTR」とすると膝蓋腱反射や歯周病メンテナンスと被るからだそうです。

特に膝蓋腱反射は評価で用いることもあるので紛らわしくなってしまいます。

そこで、「RPT」という表記をしているようです。

 

ちなみに作業療法士の方で「ROT」がなぜ使用されないのかというと、英単語で腐る、だめになるという意味の単語が存在するからだそうです。

さすがにかなりのマイナスの意味なので、それを自分たちに当てるということを避けたのかもしれません。

 

いかがだったでしょうか?

普段学生のバイザーをしていてなんとなく使用しているOTR、OTSという言葉ですが、このような意味がありました。

学生に「OTRのRってなんですか?」と聞かれたときに知らないということがないように普段使う単語の意味は覚えておきたいですね。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

【仕事】ここが変だよPTOT

こんにちは。

 

どの仕事にも特徴的な個性があります。

リハビリの業界にもいくつか偏った考えや傾向がありました。

みなさんが気になる部分はあるでしょうか?

 

●経験年数でマウントとりがち

「隣の席から誤字脱字を指摘するおせっかいな先輩」の写真[モデル:大川竜弥]

リハビリの業界では免許取得後の年数が上の方が先輩になりやすいです。

例えば、23歳2年目と40歳の中途で1年目の人がいた場合、23歳のほうが先輩になります。

 

これは業界によっては異質で、プロ野球の世界でいうと年上の方が年数にかかわらず、先輩なります。

高卒5年目の23歳をオールドルーキーの26歳が呼び捨てにするということが少なくありません。

 

さらに経験年数が上の方が実績に関わらず、先輩風を吹かせることもしばしば。

後輩の方が、勉強し、報連相をしっかり行い、患者さんや利用者さんからの評判も良いのに、仕事のできない先輩が上から絡んでくるのも多いです。

 

こういった時に後輩のモチベーションが下がらないようにたち振るってくれる上司の先輩は重要

あなたの職場は先輩、上司は大丈夫でしょうか?

あなた自身も大丈夫でしょうか?

 

●出世欲やモチベーションがない

仕事をし続けると、だんだんと上の立場に上がっていきます。

上の立場になると、臨床だけでなく、管理業務を任されることも多いですが、ここにアレルギー反応を示す人も少なくありません

 

臨床だけしたいがために出世を拒否したり、他人に任せる人も多く、積極的に上に上がろうとする人の方が少数。

 

また、経験年数の増加に伴い、だんだんと覇気がなくなり、毎日を淡々とこなすだけの人も増えてきます。

 

●やりがい搾取

「社長自らコードを書く様子、ただ少しお疲れ気味」の写真[モデル:金子周平]

仕事量=報酬ではないのもこの業界。

患者さんやご利用者にいいものを提供しようと勉強会にいくら行っていても給料は変わらないこともよくあります。

また、学会発表など職場以外に様々な働きかけをしても査定には響かないところもあります。

 

将来の出世や転職にはいい影響はあるかもしれませんが、具体的に学会発表をしたから自分の会社での待遇がかわるという話はほとんどありません。

先輩たちがやっていたから自分たちの代でもやらないといけないということも少なくなく、「やりがい」という言葉で動かされてしまうことも多いです。

 

●養成校時代の本が使えない

「本棚に整頓された洋書」の写真

学生時代に毎年数万、数十万と本を買わされた方も少なくないのでしょうか?

その中で、学生時代に授業で用いた本もあれば、全く使わないままにされた本もありました。

 

中には大学の先生が書いた本を買わされた人もいると思います。

マーカーもひいてよく使った本でも現場に出ると全く使わないことがあります。

 

勉強会などにいけば行くほど、養成校時代のものではなく、新しい書籍を使うかもしれません。

作業療法でいえば、陶芸などの本もホコリを被っている方も多いのではないでしょうか?

 

学生と現場は違うとは思いますが、せっかくなら使える本も教えてほしいところです。

 

●敬語が使えない

リハビリの世界だけでなく、医療の世界は敬語が使えない人が割合多いです。

特にすぐに言葉を崩して対応してくる人も少なくありません。

 

年上の方であってもすぐに言葉を崩したり、初対面でもすぐに言葉を崩したりします。

基本的に人対人の仕事なので、適切な言葉づかいも必要なスキル。

 

医療者=上の立場と勘違いして言葉をすぐに崩すのは注意しないといけません。

 

いかがだったでしょうか?

当てはまることや違うことはありましたか?

みなさんの思い当たることがあれば、ぜひコメントで残していってください。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。