こんにちは。
作業療法士は学生が来ると学生を受け持つ担当者(バイザー)を「OTR」、学生を「OTS」と呼ぶことがあります。
皆さんは「R」や「S」について意味をご存じでしょうか?
今回はこのOTにつくアルファベットについて取り上げます。
●OTとは
OTとは「occupational therapy(作業療法)」の略語です。
作業療法士ではなく、人を指す場合は「occupational therapist(作業療法士)」とも言います。
名詞としてoccupationを調べてみると占領などといった意味も出てくるのですが、一般的には仕事や職業、従事している活動を指しました。
つまり、「occupational therapy=人々が行う活動の療法」となります。
では、OTRのRとはなんでしょうか。
●「R」とは
Rとは「Registered」という単語を指します。
単語の意味としては「登録された」という意味なので、OTRとは国や協会に登録や認可されている作業療法士となりますね。
作業療法士自体は国家資格でその時点で国には認められている資格という事になるので、OT(作業療法士)とOTRを分けるとするなら作業療法士協会に認可されている作業療法士となるかもしれません。
現に今はバイザー研修などを受けないと学生を受け持つことができないので、研修を行っている日本作業療法士協会とのつながりは強くなっています。
では、OTSのSとはなんでしょうか?
●「S」とは
次にOTSですが、このSは「Student」です。
「作業療法士を目指す学生」という意味合いでこちらに関しては分かりやすいかなと思います。
ここまでで、OTRとOTSの意味を見て来ました。
これで意味も分かり解決、と思いきや、理学療法の世界では表記が少し違うようです。
●理学療法の世界は?
理学療法士のバイザーは「RPT」と表記します。
作業療法士の「OTR」と順番が異なりますよね。
では、なぜRPTというかというと、「PTR」とすると膝蓋腱反射や歯周病メンテナンスと被るからだそうです。
特に膝蓋腱反射は評価で用いることもあるので紛らわしくなってしまいます。
そこで、「RPT」という表記をしているようです。
ちなみに作業療法士の方で「ROT」がなぜ使用されないのかというと、英単語で腐る、だめになるという意味の単語が存在するからだそうです。
さすがにかなりのマイナスの意味なので、それを自分たちに当てるということを避けたのかもしれません。
いかがだったでしょうか?
普段学生のバイザーをしていてなんとなく使用しているOTR、OTSという言葉ですが、このような意味がありました。
学生に「OTRのRってなんですか?」と聞かれたときに知らないということがないように普段使う単語の意味は覚えておきたいですね。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。