こんにちは。
消防団にとって年末の恒例行事、年末夜警。
この季節が来たなと思う方や参加したくないと思う方がいらっしゃると思いますが、年末夜警の由来はご存知でしょうか?
今回は年末夜警の由来や現代における年末夜警について取り上げていきます。
●年末夜警の由来
大きく2つの由来が言われています。
①火を使う機会が増え、火事も増加しやすいから
冬になると昔から欠かせないのが、暖房。
その暖房は主に火を使います。
現在はエアコンや石油やガスのファンヒーターが主流ですが、昔はストーブでした。
日本は木造住宅が多いため、ストーブを使う時期は火事が多くなりやすく、そのために年末夜警が行われていたという話があります。
特に年末は家族で夜遅くまで団らんすることも多いので、火事も多くなりやすかったのでしょう。
②おせち料理を作るのに夜なべするから
もう一つはおせち料理に関することです。
最近では減りましたが、年末は夜なべをしておせち料理を作ることがよくあったとされています。
年末は大掃除やお餅つきがある上に、おせちは品数も多いので結構手間がいりました。
準備が大変なので、皆が寝静まった時に夜なべして作るので、夜間の火災が増えていたとされています。
年末夜警は早朝まで行いますからこうしたおせちの準備による火災対策の意味合いもあったようです。
では、現代ではどうなのでしょうか?
●現代で必要?
「火事を起こさないようにするための啓発」として一定の効果はあると思います。
安全運転月間や防火習慣など何かを目にしたり、耳にしたりすると意識的に気をつけようとします。
問題はこれ。
詰所で飲み明かしていること。
飲んでいると有事の際に車の運転もできませんし、集まっている意味がありません。
伝統的にとりあえず朝まで見張る形で詰所で飲み明かすケースも非常に多くのところで残っていますが、火事が起きても動ける分団がいくつあるのでしょうか?
また、来賓などへの挨拶、接待に寄っているところも見かけます。
来賓が巡回してきた時に整列してお茶やお酒でもてなすことで火災予防効果があるでしょうか?
私の分団はコロナ前は料理時~朝4時まで夜警でした。
この長時間拘束も今は効果があるのか分かりません。
おせちを作る家庭が減ったからです。
早朝に火災リスクが高くならないのであれば、早朝でなく、12時ごろには切り上げても効果はほとんど変わらないと思います。
年末夜警自体が無駄な活動とは思いません。
しかし、本当に「夜警」できてるのでしょうか?
「忘年会」や「飲み会」になっていませんか?
有意義な活動をしていきたいですね!
それではまた次回の記事でお会いしましょう。。