こんにちは。
回復期リハビリテーション病棟に入院された方は1日最大3時間のリハビリを半年近く受ける方もいると思います。
ですが、新型コロナウイルス拡大によりこの状態が崩れた病院もありました。
今回はそんな話題について取り上げます。
●新型コロナウイルス蔓延でリハビリ病棟の病床数が減少
新型コロナウイルスが猛威をふるっていた東京オリンピック前後にそれは起きました。
新型コロナウイルス患者を入院させるために回復期リハビリテーション病棟の病床数を減少させ、新型コロナウイルス病床に転換する方針が病院でとられたのです。
しかも約半数がコロナ病床に変わりました。
リハビリ専門の病院では同じ現象はありませんが、この病床数減少が起こったのは総合病院。
つまり、治療を優先するためにリハビリの優先度が下げられたということですね。
当時は感染者の数も全国的に多かったので致し方ない部分はあると思います。
しかし、リハビリ病床が減るという事は様々な面で影響が出てくるので、次で見ていきます。
●どのような影響が出るか
①早期退院
まずは早期退院です。
本来であれば急性期→回復期の流れでリハビリが行われますが、回復期病床が空いていなければ時期がくると退院しないといけません。
回復期であれば急性期より数か月長くリハビリを受けることができますが、それができないです。
身体が改善しきっていない状況での退院を余儀なくされるかもしれません。
また、地元の病院で受けられるはずだったリハビリが遠方の回復期リハビリテーション病院で受けないといけなくなるかもしれません。
地元なのかそうでないのかは病気や怪我直後で参っている不安を助長するかもしれませんし、人によっては悪い影響が起こる可能性もあります。
②セラピストが余る
回復期リハビリテーションは人を割いて長時間リハビリを手厚くできる部分がメリットです。
ところが患者さんが少なくなれば、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が余ってきてしまいます。
そうすると実績にも影響が出ますし、利益が減れば、ボーナスカットや新しい人材を雇ってもらえないことに繋がります。
患者さんだけでなく、現場で働く人間にとっても悪いことが起きてくるかもしれません。
セラピストは急性期などでの介入の仕方をもう一度再考する形になると思いますが、では患者さんにはどういった対策が必要でしょうか?
●退院後の対策が重要
患者さんには早期退院後の対策が必要です。
例えば、介護保険を早めに申請しておき、デイサービスなど通所系サービス、訪問リハビリなど訪問系サービスへの柔軟な切り替えが重要です。
場合によってはショートステイなども必要かもしれません。
他職種で連携して患者さんの不利益にならないようにしながら、困難な状況を乗り越えられるようにしていきたいですね!
外国のような制度も必要なのかもしれません。
ではでは。