作業療法つぶやきブログ

作業療法つぶやきブログ

現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【仕事】リハビリ職も関連する時短ハラスメントとは?対策とともに

こんにちは。

 

最近、時短ハラスメント(定時ハラスメント)という言葉を耳にします。

これはリハビリで働く人を含め、全ての会社員に関わることです。

今回はそんな時短ハラスメントについて取り上げます。

 

●時短ハラスメントとは

「定時までしか打刻されず、サービス残業で泣きそうな男性」の写真[モデル:大川竜弥]

残業を禁止して定時退社を義務化したにも関わらず、以前と変わらない業務量を与え、厳しいノルマを課す行為(ハラスメント)を「時短ハラスメント(定時ハラスメント)と言います。

昨今はライフワークバランスが取りざたされ、長時間労働への規制も厳しくなりました。

 

ノー残業デーがある企業もあるのではないでしょうか?

リハビリ職員も一昔ほど自己研鑽という名の勉強会やカンファレンスをサービス残業で行う頻度は減ったと思います。

 

しかし、形式上の残業減少をうたっていても業務量が減らなければ意味がありません。

結局、ノルマだけが課せられ、社員の負担となっていることがあります。

つまり、業務内容が多いのが問題でなく、「残業が悪」とされ、無理な負荷がかけられるケースがあるのです。

 

こうしたケースが昨今問題になっています。

 

●具体例

「【た】たまには定時で帰りたい 」の写真[モデル:大川竜弥]

①定時でタイムカードを切らされ、仕事が家に持ち越される

ノー残業デーなど定時にタイムカードを切らされることがあります。

そうした時は強制的に会社から帰されますが、仕事が終わっていなければ、自宅で仕事をしないといけません

そうなると形式上、仕事は終わっていても、業務時間は改善していません。

それどころか自宅でサービス残業となるので、残業代も出ませんし、形に残らないと残業代の請求も難しくなります。

 

こうしたことを強要されるケースがよくある事例の一つです。

 

②休憩時間がなくなり、前残業が増える

休憩時間は労働基準法で定められた正規の休憩時間です。

8時間勤務では間に1時間の休憩を設けないといけません。

 

しかし、早く帰らないといけないという事は休憩時間に書類を書いたり、朝早くに仕事に行って書類を仕上げないといけません。

業務量が変わらず、退勤だけを命じられるとこうしたケースも増えます。

 

③中間管理職へのしわ寄せ

3つ目は中間管理職へのしわ寄せです。

上層部は早く帰らせたいが、仕事はさせたい

一般職は早く帰らされるなら時間内の仕事しかしたくない

こうなってきた場合に時間内に終わらない業務を間にいる中間管理職の人間が引き受けざるを得ない状況があります。

 

私もありますが、中間管理職の皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか?

また、管理職でなくても仕事ができる人間ほど業務量が増え、結局自宅でサービス残業というケースもあります。

 

●対策

①職場に残る場合

・仕事の適正化・残業代の要求

肝心なのは「残業時間ではなく、業務量」です。

個人によって生産性は違います。

しかし、過度の業務量では誰がやっても無理があります。

 

仕事の早い人、遅い人はいますが、うまく全員で仕事ができるように業務量の適正化を図っていく必要があります。

 

・上層部への相談

例えば、ハラスメントをしてくる人が中間管理職だけで、会社の幹部はそこまで押し付けていないところがあるかもしれません。

そうした場合には、上層部に相談するのも一つです。

 

・労働局への相談

会社自体が過度なノルマを課してくるなら、労働局への相談も一つです。

私の勤めていた職場も内部告発により、監査が行われ、就業時間30分前の朝礼やカンファレンスなどが見直されたことがありました。

 

②転職

職場が変わらないなら、自分が変わるのも一つです。

rihaot.hatenablog.com

自分に合う職場を探していきましょう。

 

いかがだったでしょうか?

定時で業務を終え、帰るのも、残業をしてでも業務をこなすのもどちらも大事なことです。

ですが、身体や心を壊す過度の残業やハラスメントはあってはならないことです。

 

個人の能力が異なるため、業務量の調整は難しいです。

ですが、一般職、管理職が一丸となり、働きやすい職場を作っていけるといいですね。

 

自分自身がどうしても無理だと感じたら転職も考えましょう。

自分の身体と心が壊れないよう、仕事をしていって下さい。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

【作業療法】作業療法士の日常での職業病とは

こんにちは。

 

さまざまな仕事をしているとつい日常で気になってしまう職業病があります。

それは作業療法士も同じ。

今回は作業療法士がつい日常で気になってしまうものを取り上げてみます。

皆さんも同じこと気になってませんか?

 

●観察や推測してしまう

休日に出かけたとき、なんとなく見てしまうのが、歩き方。

周りの人の歩き方を見て、どこが悪そうとかどこに癖があるなどなんとなく考えてしまう人は少なくないのでしょうか?

 

また、動きを見てどのような疾患がありそうか考えてしまうのも、作業療法士の職業病。

医者ではないのですが、なんとなく自分のある知識と結びつけて考えてしまいやすいです。

 

成人だけでなく、子どもさんのリハビリにも関わっていると子どもさんの学校での様子なども想像してしまう人もいると思います。

そこまでいくと老若男女すべての人が気になってリフレッシュどころではない人もいるかもしれません。

なんとなくリハビリ介入のプランまで考えてしまう人もいるでしょう。

 

●箸や鉛筆の持ち方が気になる

作業療法士が関わる生活動作の1つが食事や書字

洗濯や入浴、料理にも関わりますが、そうした動作は出かけ先で出会う人がしているところをみることはありません。

 

しかし、食事はフードコートで食べている時に見かけたり、書字もなにかのコーナーで書いている時に目にします。

特に箸はクロスして持つなど個性が出やすく、目立ちます。

目の前のご飯より知らない人の箸操作が気になって自分の箸が進まない経験をした人はかなりの職業病でしょう。

 

●聞く癖がつく

リハビリで重要なのが傾聴

相手の話を親身になって聞いたり、立場を置き換えて聞くことも普段から多く経験します。

 

そうすると、普段からよく聞く癖がつき、友達と話していても聞き上手になっていることも。

また、聞く時に相手の目を見たり、相槌を打つなども無意識に行いやすくなっています。

 

自分が聞き役に回ることでうまく集団を回したりできるのも特徴の1つでしょう。

 

●口うるさい 

聞くことも大事なリハビリですが、反対になにかの話を聞いて提案することも大事なスキルの1つです。

そのようなことを繰り返していくと、ついついなにかの話で口を挟みたくなることがあります。

 

例えば、身体のどこかが痛い人におせっかいなアドバイスをしたり、動き方が特徴的な友人にいらぬ話をしてしまうことも。

ものを持ち上げるときも「もっと腰を下げて」であったり「こうしたほうが膝への負担が減るよ」などおせっかいに話しかけてしまうこともあります。

余計なことをしてるなと思いつつも、つい口を出してしまうのはこの仕事ならではのことなのかもしれません。

 

いかがだったでしょうか?

同じようなことになったことはありましたか?

他にもこんなものがあるよという方はぜひコメントで教えて下さい。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

【リハビリ】将来性はある?2040年での2つの見方

こんにちは。

 

皆さんはリハビリ業界の未来をどう感じていますか?

不安な人は多いと思います。

今回はそんなリハビリ業界の未来についての2つの見方を取り上げます。

 

ダイヤモンド社(2018年)

 

出典:https://dw.diamond.ne.jp/articles/-/23499

ダイヤモンド社は雑誌・書籍などの発行・販売を主軸に行う企業です。

2018年、そんなダイヤモンド社が医療従事者の2040年の需要予想ランキングをあげました。

看護師は今も今後も安定した職業として認知されており、2040年に需要が高まるとしたランキングに疑問を持つ人は少ないでしょう。

 

一方で、理学療法士作業療法士言語聴覚士が2~4位にあげられています。

この結果について、ダイヤモンド社は「理学療法士などリハビリ系の医療職は、現時点では決してコストパフォーマンスの良い職種ではないが、将来性はあるといえる」としていました。

 

需要が増える理由として「対象となる患者人口の増加」、「医療制度の変化による役割の拡大」、「技術進化に伴う役割の拡大」などがあげられています。

医療制度も、自宅で健康に過ごし、医療費の抑制が期待出来るリハビリテーションインセンティブをつけるようになっていくという分析もあり、リハビリの分野は拡大していくのではないかという見方があるようでした。

 

ただし、コスパについては国家試験が通りやすい反面、給与は安いと指摘され、5段階中2と悪い状態になっているのには注意が必要です。

 

一方で、これから需要は縮小してくるという見方もありました。

 

厚生労働省(2019年)

「絶対ダメ」の写真[モデル:大川竜弥]

2019年に厚労省は「推計によると、PT・OT の供給数は現時点ですでに需要数を上回っていて、2040年ごろの供給数は需要数の約1.5倍となる見通し」という見解を出しました。

このままPT、OTが増えれば2040年時点でPT・OTの総数は47万人にのぼると言われています。

 

一方で、必要な人数を試算すると約31万人となり、約3分の1の人数が供給過多であふれてくるようです。

これはかなりの数ですよね。

 

厚労省は「将来の需給バランスを見据えると、学校養成施設に対する養成の質の評価や適切な指導を行うことを通じて、計画的な人員養成を行うことが必要」とこの時点で発表しています。

この試算が正しいならば、このまま国家試験で多くの療法士を誕生させることは将来、多くの食いぶちに困る人間を出すことになりそうです。

 

いかがだったでしょうか?

未来に対する見方は決して甘くありません。

自己研鑽するのか、新しくなにかを立ち上げるのか、違う業界に転職するのか、考えて行動していきましょう。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

【作業療法】脳卒中後、片手でも使いやすい充電ケーブル

こんにちは。

 

日常生活で欠かせないスマホ

充電器に刺そうとするとき、片手ですると苦戦した覚えはありませんか?

今回は片手でも充電しやすいケーブルをご紹介します。

脳卒中後の方に使えるかもしれません。

 

●片手で充電はしにくい?

ある片麻痺の方の話にこのような話がありました。

それが「片麻痺だとスマホの端子を壊しそう」というもの。

 

最近ではiPhoneandroid共通としてType Cのものが選ばれていますが、充電する際に片手ではうまくさせないという話でした。

もし利き手でない手で毎日ささないといけないとなれば、私達も手間取りけっこうなストレスになるかもしれません。

 

そんな時に役立つものがありました。

 

●マグネット式充電ケーブル


 

今回、ご紹介するのはマグネット式の充電ケーブル。

これはTypeCなど接続部分がマグネットになっており、差し込んでおくと、充電ケーブルが吸い付くようにくっつき、充電が開始されるというもの。

 

一度差し込んでしまえば、充電のたびに、抜き差しする必要はありません

とはいえ、試したことのない方が多くいると思います。そこで、使用感を見るためにレビューを見てみました。

 

●レビュー

良いレビューとしては

・マグネットの吸着もしっかりしていて問題無し
・使わない時も机の金属部分に吸着していい感じ

・予想よりもマグネットが強力で、すぐ外れる、といったこともなく、きちんと充電できます

・マグネットの磁力もあり、しっかりとつきます

・充電もデータ転送も問題なくできてます。とても早いと感じています。さすが QC3.0対応

というものがありました。

マグネット部分の使用感は良く、充電やデータ移行速度も悪くないようです。

 

一方、悪いレビューとしては

・小さい差し込みパーツですが、外すのが割と大変

・端末とコネクターはしっかりくっ付いてくれるが、ケーブルとはすぐ離れてしまうので気をつけないと充電できない

というものがありました。

強力なため外すのが大変で、外出先で違うモバイルバッテリーを使う場合やiPhoneの端子の接続はうまくいきにくいことがあったようです。

TypeCではつけにくいというものは見当たらなかったので、TypeCユーザーは大丈夫なのかもしれません。

 

良くも悪くもあるマグネット式。

他には手段はないでしょうか?

 

●他の手段は?

少し場所をとってもいいのであれば、他の方法もあります。

①差し込み(据え置き)型


 

 

差し込んでスマホを充電するタイプや上に置いて充電するものがあります。

操作方法がケーブルより大きな動きになるため、細かい動きが苦手な方や目が見にくい方はいいかもしれません。

 

②マグネットで背面型


 

他にはマグネットが後ろでくっつくタイプもありました。

背面にある分、スマホを横持ちしてもケーブルが邪魔になりにくいメリットがあるようです。

 

いかがだったでしょうか?

毎日使うスマホ

充電も必須だからこそ快適にできるようにしていきたいですね。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

【消防団】大災害に備える消防団の活動

こんにちは。

 

東日本大震災から13年。

毎年ブログでは3月11日に合わせて消防団の話題を取り上げています。

2024年は元旦から能登半島地震が起き、多くの犠牲者が出ました。

そうした時に何ができるのか、また、犠牲となった団員の方について取り上げます。

 

●被災地でできること

消防団で真っ先に思い浮かぶのが「初期消火」。

能登半島地震では輪島市が火災で大きな被害を受けました。

津波警報で避難を余儀なくされたこと、電柱や家屋の倒壊で通れなかったことも要因でしたが、他にも要因がありました。

 

その1つが「川に水がなかった」こと。

これは津波の引き波の影響から水がなかった可能性が示唆されています。

 

また、東日本大震災では多くの消防団の方が犠牲となりました。

その影響から団の活動に参加できなかった方も多くいたようです。

 

このようなことから初期消火で機能できなかった消防団

ですが、被災後に別の形で活動をしていました。

 

その1つがパトロール

被災地では火事場泥棒が多発します。

そこで、輪島町消防団では、毎日パトロールを行い、犯罪を未然に防いでいました

 

この活動には住民から「安心できる」と好評な意見をもらっているようです。

 

他にも支援物資の輸送や雪かきなどできることをしています。

できることからコツコツとこうした活動にも消防団がある意味があるのかもしれません。

 

●犠牲となった消防団

今回の地震では犠牲となった団員の方もいました。

その1人が稲垣寿さん。

 

稲垣さんは地震が起こった直後、同居する母と祖母を逃がし、自宅の1階で出動する準備を始めたそうです。

稲垣さんが着替えていた時、2回目の地震が起こり、家が倒壊。

稲垣さんは自宅に生き埋めになってしまいました。

 

このことに気付いた住民が119番しますが、電話は繋がらず、住民たちは持ち寄ったバールやハンマーでがれきを押しのけ、稲垣さんを発見します。

励ましの言葉をかけながら、救出作業を進め、余震でたびたび中断を余儀なくされながらも、最後はチェーンソーで木材を切り、1時間がかりで稲垣さんの体を助け出しました。

 

稲垣さんは救助された直後は住民も安堵の表情を浮かべたそうですが、最終的に稲垣さんは担架代わりのふとんの上で息を引き取ったそうです。

 

稲垣さんがもし、消防団活動を優先せずに家族と逃げていれば命を落とさなかったかもしれません。

使命感にあふれる方が尊い命を落とされたのは残念でなりません。

 

活動をするために着替えていて起こった悲劇。

今後は活動するときの服装を大災害の時は私服でもいいような見直しが必要になってくるかもしれません

 

未曽有の大災害が起こっても何らかの形で活動はできる消防団

今回の災害からも活動内容を見直し、実践に活きる訓練を実施してほしいです。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

 

 

 

消防団 石川 - Google 検索

google.com, pub-7711222427611925, DIRECT, f08c47fec0942fa0