こんにちは。
脳卒中後に不安定になりやすい歩行。
病院内では整地を歩きますが、一歩外に出ると、不整地を歩かないといけません。
病気になった後、整地での歩行速度が速い人と、遅い人では不整地を歩く時にどのような違いが出るのでしょうか。
●不整地歩行の研究

今回の文献は「Differences in uneven-surface walking characteristics: high-functioning vs low-functioning people with stroke(不整地歩行特性の違い:脳卒中患者の高機能者と低機能者)」。
整地での歩行速度が秒速0.8m 、時速に換算すると時速2.88kmより速く歩く人が不整地でどのような身体の反応を示すかのデータをとっています。
秒速0.8mは2011年の海外の研究で健康寿命にも絡んでいるデータ。
65歳の男性では秒速1.6m (時速5.76km) で歩ける人の平均寿命は95歳以上、秒速0.8m (時速2.88km) の人は約80歳、秒速0.2m (時速0.72km) の人の平均寿命は約74歳とされていました。
なお、男女で性差はなく、一定の速度以上で歩けることはその後の寿命にも大きく関わることが示唆されました。
では、その歩行速度からなにが分かるのでしょうか。
●不整地を歩く時の戦略は
脳卒中後の方で秒速0.8mを超えて歩ける人を高機能群、秒速0.8m未満の人を低機能群に分け、不整地での歩行速度、体幹の反応、膝の屈曲角度、下肢筋力の筋出力のパターンをこの研究では評価。
その結果、まず不整地歩行では低機能群の歩行速度が低下しました。
歩きにくい人が不整地を歩けば、歩行速度が落ちるのは臨床の感覚通りかと思います。
では、その他の数字はどうだったのでしょうか。
●柔軟な歩行が難しい
高機能群で見られたのが、体幹の動きの増加と下肢の様々な筋力の増加。
高機能群では不整地に対し、体幹や下肢の動きを調整し、歩行のパターンを変えていました。
一方、低機能群では膝の屈曲角度が低下していました。
これは膝の動きを制限することで身体全体の動きを小さくしています。
つまり、運動制御をできる限り最小限にしてバランスをとっていました。
こけないようにするには身体を固めて動き、歩行速度も合わせてゆっくりにしています。
このように2つの群で分かれた歩き方。
不整地を歩く練習をすることもあると思いますが、いかに柔軟に歩けるかがポイントになりそうです。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。