こんにちは。
消防団は色々な訓練があります。
その中でもポンプを使う訓練や式典用の通常点検が多いですが、この度ドローンを使った訓練も実装されそうです。
どのような形で運用していくのでしょうか?
●ドローンの活用方法
出典:https://www.yomiuri.co.jp/national/20220917-OYT1T50131/
消防団へのドローン導入は「災害時などの被害状況の早期把握につなげる」ことが狙いです。
避難者の捜索にも活用予定となっています。
2023年度からはドローン配備への補助金交付、操縦方法などの講習を各地で開催するとなっており、本格的に導入準備が進められています。
その額4000万円!
2022年現在、静岡県焼津市の消防団が「ドローン隊」を組織しているところもあるそうですが、消防団の普及率は約1.8%となっています。
私のところを含め、皆さんの団でもドローンがなのではないでしょうか?
消防団に導入することで山間部や過疎地域など、消防隊の現場到着までに時間がかかる地域で効果が見込まれるとしているようです。
では、課題はないのでしょうか?
●課題
①使いこなせるのか
通常ドローンを飛ばすには免許が必要です。
現在は民間資格で飛ばすことができますが、2022年12月を目途にドローンの国家資格が導入されます。
現在でも受講費用は操縦技術証明証は300,000円前後、安全運行管理者証明証は100,000円前後が相場とされており、金銭的な負担も大きいです。
また、有人地帯での資格はより厳しくなります。
出典:https://www.hb-j.jp/column/detail.html?id=515
人の捜索のためには有人地帯を飛ばさないといけませんが、資格取得は大変で、二等資格をとるだけでも初心者は座学講習10時間以上、実地講習10時間以上を費やさないといけません。
国土交通省の出している国家資格取得に必要な流れはこちら。
ドローンに興味のある方はいいですが、興味のない方は煩雑なライセンス取得にめまいがしそうです。
②無駄な訓練が増えないか
ドローン操作取得には費用や時間がかかり、負担が大きいです。
2023年度以降、各都道府県の消防学校で基本的な操縦方法のほか、撮影した映像を基に、どのように対応するかなどの訓練が始まるようですが、団員にかかる負担は小さくありません。
また、ドローン操作ができる人たちによるドローンの実際の動きを見る演習やドローンを用いて式典を行い、式典の時間が延びるなど効果があるのかないのか分からない訓練時間の拡大も予想されます。
ただでさえ、負担の大きい消防団で式典など無駄なものが拡充してしまうのは、団員にとって過酷なだけです。
いかがだったでしょうか?
ドローンで災害救助に当たれれば、次世代の消防団として素晴らしい形ができるかもしれません。
しかし、消防士と違い、10年単位でメンバーが入れ替わることもある消防団でどうすれば用いていけるのか、難しい課題です。
本当に費用対効果が狙えるのか、我々の税金が無駄にならないように導入を検討してほしいですね。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。