こんにちは。
感染対策で必需品となったマスク。
公共施設でしていない人はほとんどいないほど普及しました。
しかし、最近は子どものマスク着用をなしにする動きが出ています。
なぜそのような動きがあるのか見ていきます。
●山際経済再生担当相の発言
今回注目を集めたのは山際経済再生担当相の全国知事会とのビデオ会議の時の発言。
子どものマスク着用のありかたについて、科学的な知見に基づいて議論していかなければならないとの認識を示した上で、「社会を守るために、子どもたちにも我慢してもらうということではない。そういう状況をこれからつくっていかなくてはいけない」と発言しました。
では、マスク着用は長期的に見て、どのような影響があるのでしょうか?
●マスクによる弊害
・感受性の低下
就学前の幼児期には「感受性期」と呼ばれる環境に左右されて発達する時期があります。
英語など第2言語を早くから学ばせた方がいいのも、この時期に英語に触れるとその言語の感受性が上がり、今後の学習に役立つからです。
反対にこの時期に必要な刺激がないと、後で発達することが難しくなってしまいます。
感受期の子どもたちはダイナミックに動く他者の表情全体を目にしながら、相手の顔を認識したり、その人の感情を理解したりする能力を発達させていくとされています。
口元の動きも大切でマスクの使用がこうした発達を阻害してしまうんですね。
「眼だけでも表情は読める」と主張する大人がいますが、それは私たちが小さいころから表情を読み取ってきたから。
感情の読み取り、口の動きから言語を学習する機会が子どもたちから奪われてしまうかもしれません。
イタリアの研究ではマスクをしていると特に3~5歳の子どもたちが大人と比べて感情の読み取りができないというデータもあるようです。
・コミュニケーション能力の低下
感受性が鈍くなると他人との距離感が分かりません。
いわゆる空気を読めない状態になってコミュニケーションが図れず、集団で孤立していく恐れもあります。
特に思春期は空気を読めないと疎外感にさらされたり、いじめの対象になったりと非常に難しい時期です。
マスク使用が子どもたちが少し大きくなった時に大きな問題を引き起こすかもしれませんね。
・マスク依存
マスクがあると人間はその下に理想の顔を想像すると言われています。
また、鼻や口にコンプレックスがあると、マスクでその部分を隠せます。
マスクを多用することで「マスクなし=自信がない、恥ずかしい」というような思い込みが出てくる恐れがあります。
私たち大人はマスクなしで学生時代を送った人間も多いですが、外して人と会う機会が少ないと外すとガッカリされたらどうしようなど考えて動けなくなってしまう人が出てくることも。
マスク依存の状況を作らないためにも素顔に触れる機会は必要です。
いかがでしたか?
子どもは未来の宝です。
その子どもたちが感受性に問題を抱え、他人と行きにくい世の中になるのは子どもにとっても、私たちにとっても、日本や世界で見てもマイナスです。
感染というリスクと天秤にかけ、どのような場面では外していくのかなど、検討が進んでいくといいですね。
それでは、次回の記事でお会いしましょう。