こんにちは。
厚生労働省が出した就労状況調査にて介護福祉士などの税引き前の年収が公表されました。
その平均額、292万円。
安いと思った方多くないですか?
ですが、この金額が本当に実態を表しているのか、見ていきます。
●調査内容
昨年の11月から12月にかけて、44万人超の介護福祉士から年収がいくらかの回答を得ています。
その結果、2019年の介護福祉士の税引き前年収は平均292万円。
男性は平均373万円、女性は平均269万円で男女差が非常に大きいです。
金額を見てみると少ないですよね。
成り手がいないという一つの要因になりうると感じてしまいます。
ですが、本当に実態を表せているのか疑問が残る部分もあります。
●正社員が少ない!?
この調査では介護福祉士の正職員は全体の65.4%でした。
それ以外の35%はパートや契約職員、派遣職員となっています。
パートなどではもしかしたら家族の扶養に入るために一定額までしか働かないと決めている人も多くいるかもしれません。
今回の調査では雇用形態ごとに分けていないので、扶養の立場で働く人と正社員の給料が混在しています。
正社員だけに限ってみてみれば、平均300万円以上はほぼ確実で、女性の平均も300万円台になってくるかもしれません。
男性の平均も373万円よりは上がりそうですね。
同じように年収が出ていた社会福祉士は税引き前年収が平均403万円、精神保健福祉士の税引き前年収が平均404万円と100万円以上の開きがありました。
ただし、こちらはどちらも正社員が80%を超えているため、介護福祉士との差は100万円もないと思われます。
全ての雇用形態を混ぜてしまうと本当の年収は見えにくくなりますね。
ぱっと見の印象に操作されることもあるかもしれません。
●不満を感じている人は多い
ただ、年収面で不満を感じている人は多いです。
「不満」「やや不満」が28.3%となり、「満足」「やや満足」の17.4%を大きく上回っています。
普通と答えた人は約20%で、他は無回答や分からないです。
社会福祉士では「満足」「やや満足」があわせて35.8%で、「不満」「やや不満」が32.5%となっていることを見ると、介護福祉士の給料は働きに対して見合っていないと感じる人が多くいることが伺えます。
今回の調査結果からは介護福祉士の正社員の平均年収は300万円以上になりそうだが、給与面で不満を感じている人は満足している人や普通と感じている人より多いということが分かりました。
成り手が少ないと言われる介護現場ですが、現状を打破するにはどうしていけば良いか調査から動きが出てくるといいですね。
ついでにリハビリの報酬も上げてもらって…。
ではでは。