こんにちは。
以前、ADHDの特徴について取り上げました。
今回は自閉症スペクトラム(ASD)の特性や支援について取り上げます。
●ASDとは
少し前で言えば、自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群と呼ばれていたものです。
人との関わりやコミュニケーションなどの社会性の障害や、想像力の困難、過度のこだわりを示す障害です。
2013年よりAutism Spectrum DisorderとDSM5(アメリカの診断基準)で提唱されたことで使われ始めました。
●特性
6つ挙げます。
①シングルフォーカス特性
複数の事柄を同時に意識して考える、あいまいな事柄を理解することが困難となります。
②シングルレイヤー特性
言葉を文字通り受け取り、冗談が通じないこともあります。
③想像力の困難さ
「~できません」など、否定語表現では理解しにくいです。
④先の見通しを立てることが難しい
先を見通せず、ストレスや不安を感じやすいです。
⑤独特な考え方・理解
本人が意図せずに周囲を混乱させてしまうこともあります。
⑥共感よりシステム化重視
自らの意思決定基準を共感的なものより論理的なもので行います。
「何のためにするのか」が不明確なものに抵抗を示します。
●支援のポイント
①シングルフォーカス特性
×「お友達に優しく、意地悪しないでね。」
〇「お友達にはおもちゃを貸してあげて(具体的で明確な答え)」
②シングルレイヤー特性
×「お風呂のお湯を見てきて(文字通り受け取り、お湯を止めない)」
〇「お風呂が半分たまったら止めて」
③想像力の困難さ
×「廊下は走らないように」
〇「廊下は歩きましょう(肯定表現)」
④先の見通しを立てることが難しい
・予定を表にする
・学習内容や量を事前に取り決めて行う
⑤独特な考え方・理解
・なぜそう思うのか確認する(大人とは別の思考をしている可能性がある)
⑥共感よりシステム化重視
例:小6の子が小3の問題を出されて怒っているとき
×「嫌がられたので小6の課題を行う」
〇「考えに共感しながら、小3の問題から取り組む必要性を説明し、課題を行ってもらう(共感だけでなく、論理的な視点から介入する)」
いかがだったでしょうか?
関わりの中で基本的な部分を書きましたが、教科書通りにはいかないことも多々あります。
大人も子どもも個性があって十人十色です。
ASDだからではなく、その子の個性をよく見ながら関わっていきたいですね。
ではでは。