こんにちは。
今回は消防団活動で行われる来賓挨拶について取り上げます。
出初式や操法大会など消防団活動では多くの来賓が集まる式があります。
どんな来賓が来るのか、どのような挨拶があるのか、挨拶の問題点、短い挨拶について取り上げます。
●どんな来賓が来るのか
市長、市議会議員、地元の県議会議員、区長、警察署長、消防署長などが来賓として参加します。
市議会議員や県議会議員、区長は複数名が集まることが多いので、数十人が来賓として来ることがあります。
挨拶はそれぞれの役が話すことがあるため、数名が壇上に立ちます。
式辞なんかもあると、より長くなりますね。
●どのような挨拶があるのか
ネット上で見つけた例を二つご紹介します。
長いので、「」内は適当に読み飛ばしてください。
①「新年、明けましておめでとうございます。ご紹介をいただきました〇〇区議会の △△でございます。
本日はお招きをいただき、誠にありがとうございます。〇〇区議会を代表いたしまして、一言ごあいさつを申し上げます。
消防団の皆さまには、平素から地域住民の安全を守るため、献身的なご尽力を賜り、ありがとうございます。本席をお借りしまして厚く御礼を申し上げます。
昨年の消防団の入団促進については、90%の充足率で29名の方々が入団、特に高校生・大学生も入団し、若い世代への入団促進を図っておられ素晴らしい成果をあげられております。
また、放火火災への警戒活動においては、地区で発生した放火火災に際して、深夜にわたり自治町会の方々とともに巡行警戒活動にあたられたとお聞きしております。
さらに、災害活動については、火災活動功労により第7消防方面本部長賞を3件をはじめ多数の賞を受賞し、日常の災害活動が評価されたことを大変誇りに思います。
さて、消防署の管内は、大規模な市街地再開発が進行中です。昨年完成しました××のほか、平成◇◇年には□□大学が開校されるなど、今後は、地下構造物の深層拡大化や超高層建物の増加が見込まれます。
大きく変わっていく街並みの中、地域防災力の向上は、突然発生する大規模災害による被害を抑止するとともに、その拡大を軽減し、地域社会の速やかな復旧を促すことにつながります。
そうした意味から、今後とも、消防活動はもちろんのこと、危険物の管理指導や、地域住民への防火・防災意識の啓発活動などに力を尽くしておられる皆さまがたの存在は、地域住民にとりましては誠に心強く、寄せられる期待は、ますます大きくなっております。
私ども〇〇区議会といたしましても消防団活動に対し、でき得る限りのご支援をさせていただく所存でございますので、どうか皆さまがたにおかれましても、地域住民の尊い生命を守るため、引き続き特段のお力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、消防団の益々のご発展、ならびにご臨席の皆さまがたのご健勝とご活躍を心からお祈り申し上げまして、私のあいさつとさせていただきます。」
②「今日は、定時総会にお招きいただきまして、心から感謝申し上げます。また、〇〇地区団の皆さまには、平素から地域住民の安全を守るため、献身的なご尽力を賜り、厚く御礼を申し上げます。
近年、台風19号被害にも見受けられますように、想定を超える自然災害が多発しております。また、ここ〇〇地区におきましても、千年に一度の規模を想定した「△△」が公表され、今後、××市によって新たな「洪水ハザードマップ」も作成されようかと思います。それだけに、日頃から、地域防災力を向上させ、大規模災害による被害を抑止するとともに、その拡大を軽減する力を育むことが必要かと思います。
そうした意味から、今後とも、消防活動はもちろんのこと、地域住民への防火・防災意識の啓発活動などに力を尽くしておられる皆さまがたの存在は、地域住民にとりましては誠に心強いかと思います。
私としても消防団活動に対し、でき得る限りのご支援をさせていただく所存でございますので、どうか皆さまがたにおかれましても、地域住民の尊い生命を守るため、引き続き特段のお力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、〇〇地区団の益々のご発展、ならびにご臨席の皆さまがたのご健勝とご活躍を心からお祈り申し上げまして、私のあいさつとさせていただきます。」
●挨拶の問題点
例えば、私の地域の操法大会の後の挨拶までには連日にわたる数時間の練習、当日朝5時からの最終練習、6時からの準備、通常点検(整列や人数確認、服装点検の決まった動き方)の練習、発表第1部、9時からの式典(国歌斉唱など)、発表第2部(自分たちも1部か2部で行う)までを行ったうえで11時くらいからの式典が開始されます。
くたくたなんですよね。
その状態で夏場の暑い時期に立って休めをしながら、挨拶が開始されます。
炎天下の空の下、疲れ切った状態で、校長先生が6人話すと考えてみてください。
ゾッとしますよね。
実際、私のところでは操法大会の最後の式典で数名は熱中症で倒れています。
出初式でも数名倒れる年があります。
消防士がいる前で一般市民が倒れる儀式ってちょっと変じゃないでしょうか?
最悪、命を落とす熱中症を誘発してしまうイベントがコロナ渦前は毎年行われていたというのが今までの現状です。
そんな中、団員のことを考えて、短く挨拶をしてくれている方を見つけました。
●短い挨拶
2015年にはなるのですが、当時の東京都議会議員のおときた駿氏が行ってくれました。
それがこちら。
「私の言いたいことは区長と同じなので、挨拶は省略します!お疲れ様でした!」
どうでしょうか?
短いですね。
短いですが、来賓席は拍手喝采だったそうです。
多くの団員はもちろんですが、来賓の方も長々と続く、式典には賛同していない方も多かったようです。
消防署長さんなんかはこちらの気持ちを汲み取ってくれて短いことが多いのですが、議員さんなどは立場があるからなのか、長くなりがちです。
ただ、一番は団員が安全に式典を乗り越えられることを考えていってくれる方々が増えてくれることを願っています。
私たちにも家族があり、仕事があり、式典で落としていい命など一つもありません。
今回取り上げた内容についても色々と考えていってもらえれば幸いです。
ではでは。