こんにちは。
今年の4月から同一労働同一賃金が始まりました。
今回は、同一労働同一賃金とはどういうことか、リハビリの世界ではどうなるのかについて取り上げます。
●同一労働同一賃金とは
同一労働同一賃金とは同じ企業や団体での正社員と非正規社員の格差是正を目的としています。
正社員とアルバイトや派遣などの非正規社員が同じ内容の仕事をしているのであれば、賃金や賞与も同一にしていきなさいということですね。
今まで安く雇われていた非正規の方々にとっては給与などがアップする可能性があります。
一方で、正社員と同じように責任を取らされる可能性も出てきます。
今までは格差を付けながら多くの従業員を雇っていた大企業の会社にとっては経営の転換期になるかもしれません。
今までと同じようなやり方では人件費が増え、企業の収益が低下する可能性が考えられるからですね。
●リハビリの世界の働き方
私たちリハビリ職は20年目ですごいセラピストであっても、1年目の学生上がりの時でも患者さんや利用者さんからもらえる単位(金額)は同じです。
どれだけ著名な人であっても1日18単位であればもらえる金額は同じになります。
正社員であろうと、非正規社員であろうと単位数の上げ方でいえば、同じ職務内容となってきます。
そうなると同一労働同一賃金に当てはまるのではないかと言われています。
病院でも生活期でも一日で稼げる金額は決まっていますから、パート職員でうまく利益を稼いでいたところは厳しくなります。
稼いだ金額は変わらないのに賞与を新たにパート従業員にも出さないといけない。
そうなると危惧されるのは次の2点です。
①賞与カット
②パート従業員の減少による激務
1つずつ見ていきます。
①賞与カット
まず賞与カットの可能性があります。
賞与を新たに追加しないといけないのであれば、いっそなくしてしまおうというわけですね。
リハビリ職の年収は400万弱~450万までの方が多いのではないでしょうか?
基本給がその分上乗せされればいいですが、単純に賞与カットなんてことになると考えただけでゾッとしますよね…。
②パート従業員の減少による激務
もし職場で非正規の方をあまり雇わないとなると患者さんや利用者さんが増えた時に、今の人員でいつまでも対応しないといけなくなる可能性があります。
1日18単位で良かったのが、21単位になったり、1日6件で良かったのが、7件になったりすると、増える書類も含めて激務になります。
賞与はカットされて、仕事は増えるなんてことになったら…。
考えただけでも恐ろしいです。
では、私たちがどうしていくといいのか考えていきます。
●どのように働いていくのがいいか
1つは「スペシャリストになること」です。
稼げる金額は同じであっても、スペシャリストがいることで病院やステーションの宣伝になって利益に繋がることがあります。
また、人材育成にも欠かせない存在になります。
そのような存在になってしまえば、同じ職場でも同一労働ではないとみなされる可能性もありますし、条件のいい企業への転職も行えるかもしれません。
もう1つは「管理職になること」です。
管理職という立場になれば、他の社員の管理や企業の方向性についての会議などそういった仕事も増えてきます。
管理職も一般社員と同じ労働とはみなされない可能性が十分にあるので、管理職になるのも有効ですね。
いかがだったでしょうか?
リハビリ職も国の情勢に合わせて働き方が変わってきます。
自分の価値を高めながら、患者さんや利用者さんの想いに答えられるセラピストを目指したいですね!
ではでは。