作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【感染・お金】新型コロナウイルスが介護事業所に与えた影響とは?

こんにちは。

 

今月、介護労働安定センターが新柄コロナウイルス流行で、介護サービス事業者がどのような影響を受けたかという調査の中間報告を発表しました。今回はその内容について見ていきます。

尚、新型コロナウイルス感染症の感染者数が多い都道府県(北海道、東京、愛知、大阪、福岡)を感染多数地域新型コロナウイルス感染症の感染者数が少ない県(岩手、島根)を感染少数地域としており、これらの7都道府県で調査を行っています。

 

まず、施設内での感染者や疑いのあった人の割合ですが、全体では27%と4分の1に昇りました。特に感染多数地域は41.8%と感染少数地域の13.9%を大きく上回っています。感染疑いがあるだけでも入退所がストップするなど影響が出たりしますから、経営にも大きなことですよね。

 

そんな中、収入が減少した事業所は35.9%ありました。増加が6.4%だったことから減少した事業所の割合がいかに多かったのかが分かります。増加に関しては感染多数地域や感染少数地域でも6%台と大きな変わりはありません。

一方、収入減では感染多数地域で46.2%もの事業所が悩まされています。約半数ですから多くの事業所で悩まされていることが分かります。感染少数地域では26.9%となっていますが、約4分の1の事業所が悩まされていますね。

 

では何が収入減の影響として大きいのかですが、マスクなど備品の高騰が一番影響を与えています。特にマスクが暴騰していた3月から5月では感染多数地域・少数地域ともに50%以上が一番影響を受けたと回答しています。

ゴム手袋も高くなりましたよね。当法人でもコロナ前はひと箱200円程度であったものが、400円程度になり、秋頃には800円を超えてきました。

介護施設は職員の配置も多いですから、備品の価格上昇は大打撃となりうるようです。

 

サービス利用者の減少も減収の一因としてありましたが、こちらは第2位のようですね。

 

備品に関してはマスクやゴム手袋、アルコールが全体の5割以上の施設で不足しているとの回答もありました。ガウンなどの防護衣も4分の1の施設で不足していると回答があり、介護職員は医療機関の職員と比べて、感染対策が行いたくても行いにくい傾向があるようです。

当法人でも病院を優先して備品を調達した結果、老健訪問看護ステーションの備品が手薄になってしまったこともあります。

 

どうしても患者に第一線で治療を行う病院に備品を充実させる必要がありますが、その後の人生で必要になるかも知れない介護施設にも備品は充実させていく必要があります。アンケート結果では8割もの介護職員が感染者にならないか、自分が感染源にならないか不安という回答もありました。

お金の面もありますが、現場で働く方々の不安が軽減でき、クラスターが予防していけるような対策を政府としても必要に応じて打ち出していってほしいですね。

 

ではでは。