作業療法つぶやきブログ

作業療法つぶやきブログ

現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【感染】コロナ重症者が大学病院に?

こんにちは。

 

新型コロナウイルスの1日当たりの患者数が減少傾向です。東京都の陽性率は4.2%と一番高い時期より約10%低下しています。

感染に対する意識が緩んできているのか、少しずつ外に出る人が増え、再度の感染爆発も危惧されるようになっています。

 

そんな中2月に入り、大学病院が新型コロナウイルス患者を受け入れていないことがニュースになっていました。

大学病院が大半を占める「特定機能病院」の重症者受け入れ数が

10人以上:6病院

4人以下:62病院

0人:22病院

となっているそうです。

 

病床や人が多い、大学病院がこの状態で地域の病院などが疲弊している状況を皆さんはどう考えるでしょうか?

 

そんな中、厚労省が16日付で重症者を大学病院へ、中等症は公立・公的病院へという役割分担を地域で進めるように自治体へ要請してきました。

大学病院への受け入れが少ない指摘に対して動いてきた形ですね。重症者に対しては全身の臓器に対する集中治療が必要と言う理由から大学病院や地域の基幹病院に役割を担ってほしいということです。

 

役割分担ができれば、患者の移送なども円滑に行える可能性があります。コロナ病床を増やすと、人件費がかさみ、患者数も多く取れなくなる状況になりますから、経営としては痛いと思います。

助かる命を助けるためにはある程度は大学病院でも動いていく必要はあるのかもしれません。

 

リハビリ病院(回復期?)や長期療養を担う病院にも受け入れを打診していくとのことです。

 

ですが、当院でコロナウイルス受け入れ病棟を作った際に問題が生じました。

長期療養の方々の病棟を変えたことでそれは生じました。

長期療養の方々は医療的な処置が必要な方も多く、簡単に老健などの施設にうつることができないんですよね。結果、急性期の病床に移り、急性期の病床数を圧迫しました。

そうなると、空きがなく、救急の患者さんを受け入れられずに、遠方の病院へ行ってもらうこともありました。病床を作るだけでも医療崩壊は始まる可能性があるんですよね。

 

特に大学病院は高度な医療を担うところです。地域では助からない命が大学病院での治療で助かることもあります。この機能だけは絶対に死守しないといけません。

 

役割分担することで、回復してきた患者さんの移送も従来よりスムーズに行えるかもしれません。ですが、コロナウイルスでない、患者さんも救っていかなければなりません。大学病院が受け入れないから、安易に役割を作って受け入れていってもらおうとしてしまって良いのかどうか。ここは考えていく必要があると思います。

 

同様にリハビリ病院や療養病院にも役割はあります。コロナウイルスの院内クラスターがでれば、リハビリをしに来たのに何もできないといったことも起こり得ます。

どこかの病院では集中的に受け入れをしていかないといけない状況は続くと思いますが、全部の病院に公平な負担の押しつけは本当にいいのかどうか疑問が残ります。

 

もし、どこかの病院が集中的に見てくれるならそこの病院に助成金を出すなどして経営を補助すればいいのではないかとも思います。少なくともGoTo再開で出すお金があるくらいなら、最前線で闘う病院に出してもいいんじゃないかなと思いますね。

 

非常に難しい課題とは思いますが、なによりも患者数を減少させることが最優先です。

ワクチン接種は始まりました。まだ難局は続きます。ここで張りつめていた気が緩まないように政府にはしっかりと国民に呼びかけて欲しいです。

どこそこのクラブに行ったり、会食したりしないようまずは自分たちの姿を改め、国民が一致団結できるようにしていってほしいと思います。

 

ではでは。