作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【リハビリ】完全側臥位法とは?

こんにちは。

 

職場や家族さんの食事場面で「誤嚥」で困ったことはありますか?おそらく医療従事者は多くの方が困ったことがあると思います。また、家族さんの介護をされている方も家族さんの病気の種類や加齢により困ったことがあるかもしれません。

食形態はもちろんですが、ベッドの角度調整や車いす座位姿勢の調整など様々な方法で飲み込みやすさを調整していると思います。私自身もそのような形で介入させていただくことが多いです。

その中で今日は完全側臥位法という方法で誤嚥が防ぎやすくなるよということを目にしましたので、記事にしていきます。

 

まず、完全側臥位法ですが、文字通り、90度横を向いてご飯を食べる状態です。脳梗塞など半身麻痺の場合はいい方を上にします。

姿勢保持のポイントは4つです。

・首の側面が真下に保持。

・背中側へ崩れさせない。

・肩のラインと骨盤が垂直に保てるようにする。

・枕は顔を上向きにした状態を保てるようにする。

 

姿勢保持時はこのようなクッションが有効なようです。

 


 

 


 

 

ではなぜこの方法のメリットをみていきます。

 

①重力による誤嚥を防ぎやすい

 誤嚥しやすい状態では気道肺方向に行かないようにする弁が閉まりきっていません。その状態でも梨状窩(喉のところにある窪み)という部分に水分などが一部貯留できるのですが、十分な量を留めることができず、気道や肺の方向へ漏れ出て行ってしまいます。そうなると誤嚥性肺炎になることがあります。

一方、完全側臥位では喉の側壁が受け皿となり、重力の影響も受けにくいので、気道や肺方向へ流れにくくなります。このように重力の影響を受けにくいという姿勢が一つ誤嚥性肺炎をおこしにくくなる一つの要因になります。

 

咽頭貯留量が増加できる

人間の飲み込みがある程度溜め込んでから行われることが多いので、溜め込む力は重要です。

先ほどの水分を溜め込む能力については梨状窩のところに30度座位で3cc、座位で4.6cc程度となっています。 

 一方、完全側臥位では喉の側壁に14~20cc溜め込むことができるそうです。しっかりと溜め込み、飲み込むことができるので安全に行うことができる可能性があるようですね。

 

食事終了時にはフィニッシュ嚥下といって、水やとろみ水で溜めている食材を飲み込む必要があり、そこまで行って食事は終了となります。

 

見栄えは良くないですが、非麻痺側が上に来ることで脳梗塞の方々も食事の自力摂取は可能となるようです。

 

効果としては

・自宅復帰率が上がる。

・食事がとれることでアルブミン値など栄養状態が上がる。

・看取り期まで食事がとれる。

このような効果が文献上上がっていました。

 

私自身、完全側臥位法で食事を行ったことはないです。ですが、リハビリ栄養はここ10年で一気に注目されるようになりました。リハビリで関わる中でも本当に誤嚥で悩むことは多いですし、言語聴覚士さんと相談することも多いです。

栄養状態を改善するツールとしてやリハビリ阻害因子の誤嚥性肺炎を引き起こさないための一つの方法として活用できるといいですね。

 

ではでは。