作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【リハビリ】動かないとどうなるか?

こんにちは。

 

 お正月はいかがお過ごしだったでしょうか?最近お正月に限らず、コロナウイルスの影響であまり動かない日が増えていませんか?

私の法人もリハビリが停止しているせいで患者さんも職員も運動不足です。リハビリ場面や地域高齢者の方の話をする時に動かないことは問題となりますよね。どのように問題になるのか今日は取り上げたいと思います。

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皆さんも風邪で数日寝込んだ時に身体が少しつっぱったような感覚がすることがあると思います。この影響は炎症による影響もありますが、数日間身体を動かさなかったことによる廃用症候群の影響があります。

主に廃用症候群と聞くと筋肉の萎縮を思い浮かべることが多いと思いますが、どのような影響があるのか見ていきましょう。

 

①筋骨格系

筋肉のタンパク合成が低下し、筋委縮(筋肉が細くなる)が起きる。1週間寝たきりだと10~15%筋委縮が生じ、1~2か月寝たきりになると半分になるとも言われています。

 

②循環器系

寝たきりの期間が長くなると身体を起こしたときにうまく血圧調節ができなくなり、起立性低血圧を起こし、めまいや転倒を起こしやすくなります。脚に静脈瘤ができる深部静脈血栓症の状態になることもあり、こうなると瘤が剥がれたときに血流にのり、脳梗塞心筋梗塞を起こしやすくなるため注意が必要です。

 

③消化器系

活動の低下により食欲低下や便秘を引き起こします。便秘が続くと、更なる食欲低下や下から出ないことで嘔吐することもあるため注意が必要です。

 

他にも認知機能の低下など様々な影響が起こります。高齢であるほど、元々の身体機能が低下していることが多いため、「普段からや病気で動かない(動けない)→廃用症候群で動けない(動かせない)→更に動けず介護を要する(寝たきり)」といった悪循環に陥ることがあります。

こうならないように普段からのケアは大切ですね。しんどくてもご飯やトイレに起きれるときは起きることが大切です。コロナで動けない患者さんも本当に心配です。

動けるようになれば一緒に頑張っていきたいですね!

 

ではでは。