作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

脳画像の基本 CT

こんにちは。

 

今日は脳画像を見るときの基本的知識としてCTを取り上げたいと思います。

 

まず、CTとはcomputed tomographyの略でX線の原理を利用しています。

肺などを取るレントゲンが立体的になった状態ですね。

X線が透過すれば黒く、吸収されれば白く写ります。空気などであれば透過しますが、出血がある、炎症がある場合には白く見えることがあります。

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OM line(orbitomeatal line):眼窩耳孔線

眼窩と耳孔(耳の穴)を結んだ線を指します。

CTを撮る際はこのOM lineで撮るため、眼と耳の穴がやや斜めになっているように脳の画像もやや斜めに写ります。床に対して平行に脳が見えるわけではないので、画像を立体的に見るイメージをする時に注意したいですね。

 

OM lineの利点は2点あるようで、

1.再現性が高い

2.被爆量が少ない

というものがあるようです。

 

脳梗塞後のCT

梗塞後のCTは6~24時間は不明瞭に見えます。しかし、early signという特徴により、検出されることもあります。

early signとは

1.レンズ核陰影の不明瞭化

2.皮質・髄質境界の不明瞭化

3.脳実質の淡い低吸収域

4.脳溝の不明瞭化

5.閉塞血管に一致した高吸収域

を言います。

時間経過とともに徐々に黒くうつるようになっていきます。

 

出血後のCT

血腫があると、そこでX線透過性が低下し、白く写ります。

出血であれば早期から明瞭な描出ができ、手術にも移行していけるということですね。

出血巣の周囲は脳浮腫により、一時的に血流が落ちて、黒くうつることがあります。その後、1~2か月が経つと瘢痕化し、黒くなってきます。

 

以上がCTの基礎的な部分です。脳卒中患者を見るうえで必要な知識なので復習しながら臨床に臨みたいですね。

 

ではでは。