作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

リハノメっていいの?~体験談から~

こんにちは。

 

PT・OT・STのための、どこでも学べるオンラインセミナーサービス、通称「リハノメ」。

先日、行われていたリハノメ100円キャンペーン。
遅ればせながらリハノメ登録し、オンラインセミナーを受けました。
今回感じたリハノメのメリット、デメリット、結局どうなのかについて今回取り上げます。

 

●メリット

①いつでもどこでも勉強できる

MacBook Air near mug on table

リハノメは24時間365日いつでもどこでも好きな時間に視聴可能

日々の仕事があったり、プライベートで用事があってもそれ以外の時間で勉強が可能です。

 

従来の勉強会であれば、日付や時間が指定されていました。

また、コロナウイルス流行前は現地まで移動する必要があるものが大半でした。

 

いつでもどこでも視聴して勉強可能なのは、いままでの様な縛りがなく、非常に勉強しやすい体制が整っていますね。

 

②視聴履歴がつく

動画を途中まで見た場合、見た場所まで視聴履歴が残り、続きから見ることが可能です。

例えば、電車での移動時間など隙間時間に視聴して続きを後で見るということも可能

再度見るときにどこまで見たか調べ直すのはストレスと時間がかかるので、視聴履歴がつくのは大きなメリットですね。

 

③ボリュームに対して安い

理学療法のWebセミナー「リハノメ」の登録方法を3ステップで紹介! | リハブレ

出典:https://rehabres.com/rihanome/176/

リハノメは高くでも「月額3080円」。

24か月見放題にすると、払う金額は大きくなりますが、1か月あたりの値段は安くなります。

 

3080円は高いと感じる方もいるかもしれませんが、従来の勉強会に参加する場合は5000円~15000円程度かかることが一般的でした

いくら動画を見ても1回の勉強会を下回るローコストで見られるのは非常に大きなメリットです。

 

反対にデメリットにはどんなものがあるのでしょうか?


●デメリット

①混む時間帯が重い

woman in black long sleeve shirt covering her face with her hands

リハノメは2022年にリニューアルされ、動画が見やすくなりました。

しかし、朝や21時以降などみんなが視聴しやすい時間帯は非常にサーバーが込み合い、動画が重くなります。

 

2022年6月でも5秒動いて3秒止まるというような状態もありました。

難しい話もあるので、集中して話を聞きたいのに途切れ途切れになると集中も続きにくいです。

この重さが最大のデメリットと感じました。

 

②長期契約ではお金を払うだけの月になることも

24ヶ月契約は月額料金が安く、お得なのですが、2年もあると自身の生活が大きく変わる場合があります。

 

例えば、結婚や子どもができる、転職など自身の環境が大きく変わると、勉強にとれる時間も大きく変わる場合がありますよね。

消防団員であれば、操法大会の時期も忙しいです。

そうすると時間がなく、契約するだけの期間もあります。

 

たかが2000円ちょっとと思うかもしれませんが、無駄なお金は1円でも払いたくないと思う方は多いのではないでしょうか?


●結局どうなのか

Free photos of Young

メリット・デメリットはありますが、私は

オススメ

と思います。

 

この価格帯でかなりのボリュームを勉強できますし、特に身障分野でジャンルも幅広いです。

勉強会に行くのもしんどいしなーと感じる若いセラピストの勉強会の導入としてもオススメできます。

 

残念ながら100円キャンペーンは終わってしまいましたが、気になる方はまず1ケ月試してみてください!

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

【感染】コロナ減少でリハビリ復活?~病床が帰ってくる!~

こんにちは。

 

新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威を振るってから少しずつ感染者数は減ってきました。

現在も一定数以上の感染者を出していますが、病床利用率などは落ち着いています。

コロナ患者が増えると病床の圧迫がありましたが、状況次第で病床数に変化があったところもありました。

今回はコロナで増減したリハビリ病床について取り上げます。

 

●コロナ禍で変動した病床数

2020年から世界中で大流行した新型コロナウイルス

様々な株が登場し、世界や日本で猛威をふるいました。

rihaot.hatenablog.com

 

感染者数の増加に伴い、コロナ感染者用の病棟や病室を作る必要があり、病院が対応に追われ、入院患者がとれないといった問題も発生しています。

そんな中、リハビリが一番集中してできる回復期リハビリテーション病棟(回リハ)にも変化がありました。

 

●回リハも減少対象に

コロナ対応のための病棟確保のために、回リハの病床数が減少させられる事態が発生したケースがあります。

詳細はこちら↓

rihaot.hatenablog.com

 

概要を書くと、新型コロナウイルス患者を入院させるために回リハの病床数を減少させ、新型コロナウイルス病床に転換する方針が病院でとられ、回リハの約半数がコロナ病床に変わりました

 

リハビリ専門の病院では同じ現象は確認できておらず、この病床数減少が起こったのは総合病院。

 

受け入れのためにリハビリの優先度が下げられたということですね。

当時は様々な問題も生じましたが、2022年6月現在は少し落ち着きを取り戻し、状況は変化しています。

 

●復活の回リハ

一時期、病床数が減少した回リハ病棟。

ですが、その減少した病院にも回リハを復活させようという動きがありました。

 

半分に減った回リハが何割か戻ることになったのです。

回リハは一人の患者さんに対して集中的に1日3時間のリハビリを行います。

 

例えば、30床のところが40床に戻る場合、たった10床に見えますが、10変わるだけで、関わるセラピストの数は大きく変わります。

私たちセラピストが働ける場であり、患者さんが機能的に一番良くなる場所が復活する。

お互いにとっていいことですね。

 

今後もコロナウイルスに限らず、世界的なパンデミックが起こるとそれに対応した形で病床数の増減が起こりえます。

もしコロナが再拡大する、新しいパンデミックが起こると言う場合には同じようにリハビリ病床も減少するかもしれません。

ただし、減った場合でもそれに合わせた形でリハビリしていくことも必要です。

コロナ病棟でのリハビリも積極的に行うところも増えました。 

社会情勢に合わせながら、うまく難局を乗り越えていきたいですね。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

【消防団】殉職事例~ホースの危険性を知って行動を~

こんにちは。

 

過去に東日本大震災の時の消防団の被害について取り上げました。

未曾有の大災害では多くの方が殉職されましたが、普段の消防団活動でも殉職されてしまった方はいらっしゃいます。

働き盛りの若い団員が犠牲となった事例、皆さんも他人事ではないかもしれません。 

rihaot.hatenablog.com

 

●殉職事例

Free photos of Equipment

2008年11月27日午前1時、青森県十和田市で建物火災が発生。

木造2階建ての2階部分約55平方メートルと、敷地内に隣接する木造2階住宅の2階部分約26平方メートルを焼き、物置焼け跡から60代女性の1人が遺体で見つかる痛ましい火災となってしまいました。

 

その火災の中、30代の消防団員、角田大介さんが消火活動中に頭を強く打ち、外傷性くも膜下出血で殉職される事故が起こってしまいます。

原因は「消防ホースや筒先が頭を直撃したこと

 

角田さんが消火活動を行っていた時、十和田消防署の消防隊員がはしごに昇って消火活動をしていました。
しかし、ホースが手元から離れて落下し、ホース先端の水量調節用の金具が、下にいた角田さんの頭を直撃したそうです。

直撃を受けたヘルメットにはひびが入っていたそうですから、その衝撃の強さが分かりますね…。

 

火災消火後は業務上過失致死容疑で捜査も行われたそうですが、その後については詳細不明でした。

 

●この事例から言えること

Free photos of Fire fighters

この事例から言えることは「ホースの射程圏内にうかつに入らない」。

現役の消防士の方に聞くと、「足場が悪く、ホースが逃げてしまうことはある。」と回答を頂きました。

 

今回もはしごに昇っての消火活動中に事故は起こっています。

突然、火や煙が噴き出して驚いたり、大量の水で手元が滑ることは人間である以上起こり得ます。

高所で作業している場合はホースが飛んでも当たらない距離を測りながら活動する必要がありますね。

 

また、下にいる人間は目を切らないことも大切です。

もちろん、目を切らなかったから避けられるということではありませんが、少しでも命の危険は減らせるかもしれません。

まずは距離を取り、どんな危険が今潜んでいるのか考えていきたいですし、特に火災現場では指示系統の元動くので、団長などには危険予測をしっかり行ってもらいたいです。

 

いかがだったでしょうか?

今回の事例のように若い方が不慮の事故で亡くなってしまうケースは存在します。

亡くなられた角田さんには小さな子どもさんがいたようです。

普通に働き、熱意を持って消防団活動にも尽力されていた方が亡くなってしまう。

明日にもこうしたケースは起こるかもせれません。

 

1つのミスやかけちがいで大きな事故が起こると火災現場では肝に銘じたいですね。

まずは生きて戻る自助を最優先に。

私も含めて皆さんもリスクを最小限にして動いていきましょう。

今後、このようなことが二度と起こらないことを願います。

  

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

知っておきたいフェーズ理論~仕事から日常まで~

こんにちは。

 

皆さんは意識や集中力のスケールについてご存知のものはありますか?

今回、紹介するフェーズ理論とは意識や注意力のスケール。

知らない方は知っておくと普段の生活でも活かせる部分がありますし、知っている方はもう一度おさらいしてもらえればと思います。

それではフェーズ理論についてご紹介します。

 

●フェーズ理論とは

出典:https://anzenblog.com/pointing-and-calling/


フェーズ理論とは人間の意識を「0~4」の5段階評価で表したもの

寝ているような状態から過緊張にある状態までを数字で表記します。

 

図の一番右の信頼性というのはミスの頻度と同じ意味です。

0は意識がなく動けないので、ミスも発生しません。

その後、覚醒して動き始めるとミスが出始めますが、フェーズ3の積極的に活動しており、適度な緊張にさらされている時が一番ミスが少ないです。

 

反対にフェーズ4の過緊張の状態となってしまうと、パニックに陥りやすく、ミスが増加してしまいます。

皆さんもぼんやりしながら作業している時はミスが多くても、仕事など集中している時はミスが減り、緊張しすぎると頭が真っ白になってミスしてしまうというのは経験上、イメージできるのではないでしょうか?

 

クイズ番組で答えられない芸能人もフェーズ4の人が多いのかもしれません。

 

●仕事やリハビリ現場では

自分たちの仕事や日常でも「適度な緊張感を持つ」ことが大切になります。

つい、急いでいると過緊張になり、寝不足だと覚醒不足でミスが多くなりがちです。

一旦落ち着いて考える、覚醒が低いなら飲み物や運動で覚醒をあげるといった方法を試しましょう。


リハビリの現場でも同じことが言えるのが「患者さんの転倒」。

例えば、病棟で一人で歩く練習ができはじめた時や退院前後では転倒に注意しているため、不注意が減り、転倒を減らすことができます。

しかし、患者さんが緊張しやすい方で歩く練習を始めたばかりの時期は過緊張となり、持っている力が発揮できず、焦ってこけてしまうことがあるかもしれません。

また、病棟や自宅で歩くのに慣れた時期も注意力が減って、転倒リスクが増えます。

 

ずっと注意するのは人間不可能です。

しかし、どの時期に注意すべきかあらかじめ話し合って意識おくことは重要ですね。

 

 

消防団活動などでも意識するのはアリ

消防団などの活動でもフェーズ理論は重要です。

特に建物火災など大きな火災現場に向かう時は過緊張となりやすく、判断ミスや怪我が起こりやすくなります。

また、訓練を適当にやっていると覚醒レベルが十分でなく、怪我をしてしまうかもしれません。

無駄な怪我をしないように、火災現場から無事に帰れるように動く前こそ、一瞬立ち止まって考えてから動いていきましょう。

 

いかがでしたか?

自分の今の状況、周りの人の今の状況がどういった状態なのか意識をすることで危険やミスを遠ざけてよりよい仕事や生活が過ごせるかもしれません。

時々、フェーズ理論を意識しながら過ごしてみてください。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

【リハビリ】不正請求発覚~今度はOT~

こんにちは。

 

以前、理学療法士整骨院行政処分を受けた話を取り上げました。

行政処分では不正請求により作業療法士(OT)が代表の事業所が処分を受けた事例があります。

今回はその話について取り上げます。

rihaot.hatenablog.com

 

 

行政処分を受けた事業所

通所介護 なかずリハビリテーションLABの求人・採用・アクセス情報 | ジョブメドレー

出典:通所介護 なかずリハビリテーションLABの求人・採用・アクセス情報 | ジョブメドレー

今回、行政処分を受けたのは和歌山県田辺市にある「通所介護なかずリハビリテーションセンター」。

中圖(中図)健さんという作業療法士の方が代表をしているようです。

 

そんな、なかずリハビリステーションセンターが処分を受けたのは令和元年9月。

では、どんな処分を受けたのでしょうか?

 

●処分内容

なかずリハビリテーションセンター 作業療法士 中図 健 先生 和歌山県田辺市下万呂 | 酸素カプセル Voice From現場の声 pickup

出典:https://xn--lck6a5esd947wwm5bszwahri.jp/shoplist/voice15.html

処分内容についてそのまま取り上げると、

(1)不正請求【法第77条第1項第6号】
 ・通所介護サービスに係る各種加算(個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱ、認知症加算、口腔機能向上加算、栄養スクリーニング加算、中重度者ケア体制加算等)について、当該加算の算定要件の一部が欠如しているにも係わらず、不正に介護報酬を請求した事実が確認された。
 ・県が実施した実地指導の際に、上記算定要件の欠如を隠蔽するため、過去に遡り不正に書類を作成し、県の指導を逃れようとした事実が確認された。
(2)不正又は著しく不当な行為【法第77条第1項第11号】
 ・県に提出した指定更新申請書の勤務形態一覧表について、実際には当該事業所に勤務していない職員を記載した。
 ・県が実施した実地指導において提出された勤務形態一覧表について、実際には当該事業所に勤務していない職員を記載した。
 ・上記に基づき、中重度者ケア体制加算の加算要件を満たすものとして、当該加算を不正に算定した事実が確認された。
(3)人格尊重義務違反【法第77条第1項第5号】
 ・認知症高齢者の日常生活自立度の判定について、当該事業所の利用者の主治医や介護支援専門員等と連携することなく、当該事業所の独自判断で日常生活自立度を判定した。
 ・上記に基づき、認知症加算の加算要件を満たすものとして、当該加算を不正に算定した事実が確認された。
(4)虚偽報告【法第77条第1項第7号】
 ・県が実施した監査において、事実に基づかない虚偽の記録を提出した。

 

まとめると、不当な加算の申請、職員配置の虚偽、適切でない判定での算定申請、虚偽の記録

これらが対象となり、「県知事指定の取消し処分」を受けています。

 

不正請求額は「31,277,240円」。

3000万円を超える大きな金額となっています。

 

なお、指定取り消し処分後、事業を続けられたのかは不明で、ホームページも見つけられませんでした。

 

●不正請求が多くなると

不正請求が多くなると、国や自治体からの監査の目が厳しくなり、業務が増えたり、経営が立ち行かなくなる事業所が出てくる可能性があります。

 

特に在宅分野での不正請求や不当なことがあると同じ在宅分野全体が厳しくなるかもしれません。

書類の虚偽などもあれば、電子データで書き換えができないようなシステムでの対策などが行われるかもしれませんね。

 

不正請求は病院でも行われるケースがあります。

rihaot.hatenablog.com

不正請求が一番、悪になるのは利用者さんの不利益になる場合です。

しっかりとするべきことをして、診療報酬を上げていく。

全ての事業所がしっかりと当然のところをしていってもらいたいですね。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。