作業療法つぶやきブログ

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現役作業療法士(OT)のブログ。不定期週2回12時更新。カテゴリー一覧はスマホの方はページ下部へどうぞ。

【感染症】コロナウイルスクラスターを経験して

こんにちは。

 

12月に当法人からコロナウイルス発症者が出てしまい、感染者が拡大したことでクラスター認定を受けるまでになってしまいました。リハビリ科でも出たことで、仕事も大幅に縮小され、もどかしい日が続いています。

 過去記事も参照して頂ければと思います。

 

rihaot.hatenablog.com

 

rihaot.hatenablog.com

 

さて、今日は実際に職場でコロナウイルスが蔓延してから個人的に住む地域でどのような受け入れられ方をしたのか書きたいと思います。

 

『つらかったこと』

①地域からの偏見

これは消防団や地域行事などなんですが、会議や集まりには来ないようにと連絡を受けました。個人としては大丈夫と思うが、来ることで不安に思う人もいるからという理由ですね。会議は代理を立て、巡回は一人で周る。こんな感じで過ごしました。

 

②親への偏見

現在、実家暮らしではないのですが、田舎だと尾ひれがついて色んな噂が広まります。勤務先は近所の人でも知っているので、クラスター認定されてから、あそこの家はあの病院に勤めているみたいだからちょっと距離を置こうなど陰ながら聞こえてきたそうです。自分のところならまだしも実家に対してこれはちょっとと思いましたが。

 

③親類からの偏見

年末だと私や妻の実家に集まったりするのですが、一部親類からは私たちが実家に行ってもいないのにそこで働いているから感染したら怖いと言われました。集まりもしていないのですし、大人数で集まるつもりもなかったのですが、先にそう言われてしまいましたね。

 

『励まされたこと』

①親からの受け入れ

一番ありがたかったのは私の両親が特に偏見なく、受け入れてくれていたことです。現状を話した上で正月にあいさつに来てもらってもいいよと言ってくれました。万が一、濃厚接触にしてしまう危険もあったので、飲食はともにしませんでしたが、子どもを連れて実家で遊べたことは良かったです。子どもも喜んでました。

 

②保育園からの受け入れ

これは12月にクラスター認定されてからも子どもを預かってくれたことです。もちろんPCR検査の結果待ちの間は自宅待機でしたが、結果が出てからは翌日から預かってくれました。電話で園長先生に代わった時はドキッとしましたが、職場で拒否せず、結果を見て受け入れてくれたのは本当に嬉しかったです。

 

③知人からの受け入れ

普段は連絡のない遠方に住んでいる知人から心配の連絡が入り、励みになりました。また、日用品の買い出しに行ったときに出会った知人も特に避けることなく立ち話をしてくれたのもありがたかったですね。

 

以上のようなことを感じました。やはりクラスターが発生すると後ろ指をさされることがあります。自分自身もそこで働いていると後ろめたい気持ちになります。そこで社会との関係が途絶えてくると更に辛くなってきます。

理解し、支えてくれる方が周りにいてくれればいいですが、そうでない場合は本当に辛い日々になると思います。

昨年の3月頃は感染が分かると家に落書きをされたり、石を投げられたりと激しい嫌がらせがありました。都会では分かりませんが、田舎では排他的なところもあるので起こってしまっていたのかもしれません。感染拡大と時間経過で偏見は少し減ったとは思います。しかし、それでも根付いています。対策だけとっていれば偏見のない世の中に変わっていってくれることを切に願います。

改めてコロナ受け入れ病院で半年以上も働いてくださっている方々にも感謝を申し上げたいと思います。

早く事態が終息するように私達も気をつけていきたいですね。

 

ではでは。 

【リハビリ】神経難病の人工呼吸器 痛みとの関連

こんにちは。

 

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)をはじめとして神経難病の方のリハビリをすることは特に訪問では少なくないと思います。私の地域は土地柄なのか全国平均より神経難病の方が多いんですよね。脳梗塞や骨折後のリハビリと異なり、機能的に落ちてくる時期にどう維持していくか、どう生活の質を担保していくかということが難しいと思います。

 

病気が進行してくると人工呼吸器の選択を迫られますよね。進行の早い方であれば、発症してからあれよあれよという間に選択を迫られることもあります。身体が動きにくくなってから1年程度で判断を迫られるとなればすごく難しいですよね。

 

私自身様々な方と出会わせてもらいました。家族さんが悩まれたり、ご本人が悩まれたり様々なケースがあります。個人的な印象としてはやはり生きていてほしいと家族さんが思う、生きたいとご本人が思うことで人工呼吸器を選択する方が多いように思います。以前、ALSの女性が安楽死を依頼し、受託殺人が成立するという事件もありました。ご本人が依頼した形でしたが、残された家族さんがこうなることを望んでいなかった結果が悲しい事件でしたね。

 

先日文献を読んでいると人工呼吸器を選択するかしないかで痛みや副薬量がどう変わるのかとううものがありました。意外だったんですが、人工呼吸器を選択しない方が痛みが強く、痛みに対する副薬量が増える傾向があったようなんです。これは選択しない方の方が死に対する恐怖が強いことが起因するそうです。なんだか意外じゃないですか?

 

「選択しない=最期をしっかりと過ごす」という考えの方が多いのかなと思っていました。しかし、実際は呼吸困難感などから迫りくる死の恐怖に対して不安が強い方が多いようです。結果、不安が強くなり、痛みを感じやすくなり、それに対する薬の量も増えるようです。

 

もちろん周囲との関係性もあると思います。周囲も納得して決めていれば周囲と最期の時を過ごせるかもしれませんが、周囲が一日でも長く一緒にいたいと思う中、ご本人が頑なにつけない場合であれば周囲とうまく最期を過ごせないのかもしれません。

 

もちろん人工呼吸器に対する選択に正解も不正解もありません。人それぞれです。

しかし、やはり最期はその人がその人らしく、痛みなど不快なものが少なく過ごしてもらえればと思います。ベストな答えはないと思うので、どうしていくのがベターなのかを一緒に考えながら私たちは日々臨床に取り組まないといけないなと感じます。

 

ではでは。

【リハビリ】動かないとどうなるか?

こんにちは。

 

 お正月はいかがお過ごしだったでしょうか?最近お正月に限らず、コロナウイルスの影響であまり動かない日が増えていませんか?

私の法人もリハビリが停止しているせいで患者さんも職員も運動不足です。リハビリ場面や地域高齢者の方の話をする時に動かないことは問題となりますよね。どのように問題になるのか今日は取り上げたいと思います。

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皆さんも風邪で数日寝込んだ時に身体が少しつっぱったような感覚がすることがあると思います。この影響は炎症による影響もありますが、数日間身体を動かさなかったことによる廃用症候群の影響があります。

主に廃用症候群と聞くと筋肉の萎縮を思い浮かべることが多いと思いますが、どのような影響があるのか見ていきましょう。

 

①筋骨格系

筋肉のタンパク合成が低下し、筋委縮(筋肉が細くなる)が起きる。1週間寝たきりだと10~15%筋委縮が生じ、1~2か月寝たきりになると半分になるとも言われています。

 

②循環器系

寝たきりの期間が長くなると身体を起こしたときにうまく血圧調節ができなくなり、起立性低血圧を起こし、めまいや転倒を起こしやすくなります。脚に静脈瘤ができる深部静脈血栓症の状態になることもあり、こうなると瘤が剥がれたときに血流にのり、脳梗塞心筋梗塞を起こしやすくなるため注意が必要です。

 

③消化器系

活動の低下により食欲低下や便秘を引き起こします。便秘が続くと、更なる食欲低下や下から出ないことで嘔吐することもあるため注意が必要です。

 

他にも認知機能の低下など様々な影響が起こります。高齢であるほど、元々の身体機能が低下していることが多いため、「普段からや病気で動かない(動けない)→廃用症候群で動けない(動かせない)→更に動けず介護を要する(寝たきり)」といった悪循環に陥ることがあります。

こうならないように普段からのケアは大切ですね。しんどくてもご飯やトイレに起きれるときは起きることが大切です。コロナで動けない患者さんも本当に心配です。

動けるようになれば一緒に頑張っていきたいですね!

 

ではでは。

【お金・子ども】不妊治療助成について アンケート調査から

こんにちは。

 

 年末に不妊治療の助成について書きました。今年よりいよいよ助成制度が変わりましたね!

 

rihaot.hatenablog.com

 

では今回は前回書いたアンケート調査で気になる2点について書いていきたいと思います。

 

①昨年度までの助成金(1回目30万、2回目15万)は十分な助成額でしたか?

→十分:22.8%、不十分:77.2%

4人に3人が不十分と答えました。50~80万程度かかるのであれば、15万では十分ではないと感じる方が多いです。仮に50万で済んだとしても15万の援助で、35万が自費となるとけっこうな負担ですからね。35万で妊娠できればいいですが、何度も行う方も少なくないので積み重ねると100万以上の負担になってきますから。保険適応が待たれますね。

 

続いての質問で金銭的な理由がより分かってくると思います。

②仕事と不妊治療は両立できていますか?

→両立できている:53%、両立できず仕事を辞めた:16%、両立できず不妊治療をやめた:11%、雇用形態を変えた:8%、その他:12%

両立できた方と両立できなかった方が半数ずつです。雇用形態の変化や退職があると夫婦の年収が大きく変わりますよね。二人の収入があれば維持できるが、一人では難しいこういったことがあるため、助成金でも不十分と答える方が多かったようです。

また、不妊治療が大変な理由に両立している方、両立できなかった方両方に通院回数が多い、精神的な負担が大きいという理由が入っています。検査や採卵、卵を戻す過程でも何度も仕事を休む必要がありますし、1度でうまくいけばいいですが、何度も必要な場合は精神的にも体力的にも厳しいと思います。

知り合い夫婦も職場へ迷惑をかけている後ろめたさがあると話し、奥さんは仕事を辞めていました。職場の理解も必要かと思いますが、不妊治療を受けていることに対して後ろめたさを感じない社会をつくっていくことも必要ですね。子どもの授業から不妊治療の知識を取り入れていくことも重要かもしれません。

 

企業に対しては働き方改革推進支援助成金」や「両立支援等助成金」を中小企業が受給できるような仕組みを考えるそうです。また、治療のための休暇制度導入を支援する企業向けのセミナーも今後開催し、企業理解を促していくそうです。

 

子どもがほしいと思うたくさんの夫婦が幸せな家庭を築いていけるような社会にソフト面でもハード面でも変わっていってくれることを切に願います。

うちもコウノトリさんお願いします!!!

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ではでは。

あけましておめでとうございます

こんにちは。

 

改めましてあけましておめでとうございます。

 

2020年12月にブログをはじめ、一か月が経ちました。色々なテーマを取り上げながら書いてみました。特にコロナウイルスが多かったかなと思いますが。

今年も少しずつ皆様に情報をお届けできたらいいなと思います。

またリクエストなどもありましたら、教えてください。

 

それでは、今年もよろしくお願いいたします。

 

ではでは。